音楽や絵画などの芸術の世界は、一般に人たちとは全く頭の構造が違う人が、違う世界の中で作っているのだと思うことがあります。
しかし、実際には、現実に立脚していない芸術には価値がないという意見もあるようです。
それでは、この「立脚」とはどういう意味でしょうか。
また、「依拠」とは、どう違うのでしょうか。
この記事では、「立脚」と「依拠」の違いを分かりやすく説明していきます。
「立脚」とは?
「立脚」とは、「りっきゃく」と読み、立っている位置が何かの拠り所の上で成立しているということを意味する言葉です。
別の言い方をするなら、確固とした土台の上で行なっているとも言えます。
「依拠」とは?
「依拠」とは、「いきょ」と読み、何かを活動や精神の拠り所にしているということを表す言葉です。
「立脚」と「依拠」の違い
「立脚」と「依拠」の違いを、分かりやすく解説します。
この2つは、何かを拠り所にしていることを表すという部分では同じですが、どこに違いがあるのでしょうか。
この2つの違いを最も簡単に説明するなら、拠り所にしているという状態そのものを表しているのが「依拠」であり、その上に自分の立場を持っているという部分が加えられているのが「立脚」ということになります。
したがって、「立脚」を使う時には、必ずその人の考え方というものが文章の中に現れることになりますが、それに対して「依拠」にはそれがなくても成立します。
これは同じような意味を持つ「準拠」でも同じです。
「立脚」の例文
・『現実に立脚しているからこそ空想をすることができるのです』
・『古い理論に立脚しているやり方は必ず失敗します』
「依拠」の例文
・『この論文は以前に書かれたものに依拠して作られています』
・『この小説は古典の推理小説の書き方に依拠しています』
まとめ
この記事では、「立脚」と「依拠」の違いを、解説してきました。
序文でも述べたように、これらの言葉は私たちの身近にあります。
この機会にこれらの正しい使い方を勉強しておきましょう。