この記事では、ビジネスシーンでよく使われるフレーズの「失念しておりました」について、その意味や使い方や敬語表現を徹底解説します。
「失念しておりました」とは?
「失念しておりました」のフレーズにおける「失念」は「うっかり忘れること」を意味する言葉です。
「失念」の熟語の「念」の漢字には「心にとめて忘れない」との意味があり、それを「失う(うしなう)」ので、「失念」は「忘れること」の意味となるのです。
また「おりました」は、「いる」の丁重語の「おる」に、さらに丁寧語の「ます」の過去形の「ました」が付けられて表現です。
したがって「失念しておりました」のフレーズは「うっかり忘れていた」との意味の丁寧な敬語表現となります。
「失念しておりました」のビジネスメールや会話での使い方や使われ方、使うときの注意点
「失念しておりました」のフレーズは、「失念していました」よりも、さらに丁寧な表現であり、前後の文章を敬語表現とすることで、目上の人に使うことが出来るフレーズです。
このフレーズは、行うべきことを「うっかり忘れていた」場合に使われるフレーズですが、「うっかり忘れていた」との事実を述べているだけで、謝罪する気持ちは含まれていません。
したがって、「失念していたこと」で、相手の方に迷惑をかけた場合には、このフレーズと共に、「誠に申し訳ございません」等の謝罪の言葉を述べる必要があります。
うっかりミスでも、相手の方に事実を認めて謝罪するのは当然のマナーで、こうした表現はそれに適ったものと言えます。
しかし、いくら丁重な言葉を使って謝罪しようが、何度も同じように忘れるミスを犯すと、信頼を失うので、伝えるべきことや、行うべきことを忘れないようにすることが大切なのは、言うまでもありません。
「失念しておりました」を使った例文
・『お伝えするのを失念しておりました。ご迷惑をおかけして申し訳ございません』
・『依頼されていたことを完全に失念しておりました。すぐに作成しますので、お許しくださいませ』
「失念しておりました」の類語や言い換え
「失念する」の類語としては「忘却」や「忘れる」が挙げられます。
したがって、「失念しておりました」のフレーズは、「忘却しておりました」や「忘れておりました」等と言い換えることが出来ます。
また、「おりました」を元の「いました」に換えて「失念していました」と言い換えることも出来ます。
この表現でも、一応丁寧な表現であり、前後の文章を敬語とすることで、目上の人にも使える言い換え表現となります。
まとめ
「失念しておりました」のフレーズは「うっかり忘れていた」との意味の丁寧な表現です。
依頼されたことや、行うべきことを、うっかり忘れた際に使われるフレーズです。
謝罪の意味は含まれていないので、一般的には「申し訳ございませんでした」等の謝罪の言葉を添えて使われます。
