過去に発生した出来事が分かるような跡や印を表す言葉には「痕跡」や「形跡」があります。
この記事では、「痕跡」と「形跡」の相違点を分かりやすく説明していきます。
「痕跡」とは?
「痕跡」は「こんせき」と読む言葉であり、過去にある事柄や発生した出来事を示すような跡を表す時に使います。
「痕跡」は事件や出来事を解明するために利用されることも多く、警察や探偵が事件の解決方法として調べることも多くあります。
「痕跡」とよく似ている言葉には「傷痕」があり、こちらは「きずあと」と読みます。
「傷痕」は基本的に物理的な傷が付いた場所や治った部分を表す時に使う言葉です。
「形跡」とは?
「形跡」は「けいせき」と読む言葉であり、物事が行われたり発生したことを示す跡を表す時に使います。
「形跡」はある出来事や行為が発生したことを示すものであり、こちらも事件や調査などを解決するために使われます。
この言葉に使われている「跡」は物事が行われたあとや人の足跡を表す時に使う漢字です。
「形跡」の類義語には「跡形(あとかた)」があり、こちらも同じ意味で使います。
「痕跡」と「形跡」の違い
この2つはどちらも物事が発生したことを示す跡や印を表す言葉です。
「痕跡」は物理的に存在しているものを示す時に使い、「形跡」は行動や行為が発生したことを重要視するのが特徴です。
「痕跡」の例文
・『血が付いた後の痕跡はふき取られたはずだったが、ルミノール反応によって不審な点が明らかになった』
・『猫が残した痕跡を辿っていくと、そこには多くの野良猫がいました』
「形跡」の例文
・『その付近にいた形跡を調べてみると、犯人の次の行動が推理できます』
・『遺跡を調べていると昔の戦争についての形跡が明らかになってくるので、とても面白いです』
まとめ
「痕跡」や「形跡」はどちらも物事が発生したことを示す跡を表す時に使います。
「形跡」は「跡形」と同じような意味で使われています。
