「順」を使った熟語として「順次」と「順序」があります。
それぞれ何を意味しどのような違いがあるのでしょうか。
この記事では、「順次」と「順序」の違いを分かりやすく説明していきます。
「順次」とは?
「順次」とは、「順番に従って次々に物事をこなしていくさま」を意味する言葉です。
1の次は2、2の次は3、3の次は4といったようにあらかじめ決められた順番に従い次々と物事を処理する行為を表します。
一般的には物事を処理する時にある程度の停滞が予想される時に使うことが多く、前の処理が終わったらできるだけ早く次を処理して順番を進めていく様子を表す言い方です。
次々に処理していくから後の人は慌てず騒がず待ってほしい、というニュアンスを含みます。
「順序」とは?
「順序」とは、「順に従った並び方」を意味する言葉です。
前から後へと続く並びの順を指します。
並び方の決め方はさまざまで出席番号や年齢など数字順に従う並びのほか、早く来た順や登録順などで決まることもあります。
どのような決め方であるかにかかわらずいったん決めて定まった並び順が「順序」です。
人や物の並びなど物理的な意味合いのほかにも物事の手順や作業の段取りなど、形がないものの決められた順を表す意味でも使われる表現です。
「順次」と「順序」の違い
「順次」と「順序」の違いを、分かりやすく解説します。
「順次」は並び順に従って次々に物事をこなすさまを表すのに対し「順序」は並び順そのものを指します。
「順序」通りに物事を処理する行為が「順次」です。
「順次」の例文
・『準備が終わり次第順次出発して行く』
・『全てが決まるのを待たず決定したものから順次発表していく』
「順序」の例文
・『入場行進の順序は五十音順だ』
・『順序を守らず横入りしようとする人を注意する』
まとめ
「順次」と「順序」はどちらも順に関係する言葉ですが表している意味は異なります。
日常生活でも使われる常識レベルの言葉なので正しい意味を理解しておきましょう。