皆さんは、「渣」という漢字を見たことはあるでしょうか。
「監査」や「精査」に使われる「査」とは異なる漢字ですが、似ています。
それでは「渣」はどのような使われ方をするのでしょう。
この記事では、「渣」の読み方を分かりやすく説明していきます。
さんずいに査で「渣」の読み方
この漢字は音読みで「サ」「シャ」、訓読みで「おり」「かす」と読みます。
「かす」は水の底に沈んだ滓という意味で使われています。
「渣」の意味や解説
必要なものを搾った後の残りかすの事です。
汁等液体の底に沈んだかすを意味しています。
中国でおからは「豆腐渣儿」と表されています。
取るに足らない小さなものの意味合いで使われる事が多い様です。
「渣」の熟語での使い方や使われ方
・『渣滓』【さし】
「渣」と「滓」は、どちらもしぼりかすの意味で、同じ物を表しています。
日本では珍しい熟語ですが、中国でこの熟語が使われていて、沈殿物から意味が転じて、詐欺等悪事を働き社会にとって悪い影響を及ぼす者を意味している様です。
「社会渣滓」とは、中国では社会の屑になるとの事です。
・『残渣』【ざんさ】
食品会社等が調理する工程において、飲料や調味料で大豆や野菜を搾った後の残ったかすを表しています。
これは工場等で「植物性残渣」と呼ばれます。
野菜ジュースの会社は、近年「植物性残渣」を再利用し、バイオガスを発生させ、燃料を作る取り組みをしています。
過去には廃棄物にしかならなかったので、再利用の仕組みを作りエネルギー確保できるのは、環境保全に貢献していると言えるでしょう。
・『沈渣』【ちんさ】
健康診断で、尿検査の際、尿路の結石や腎臓の病気がないかを確かめるための検査に集められる尿の沈殿物の事です。
尿を遠心分離器に掛け、顕微鏡を使い尿に異常がないか沈殿物を検査しています。
尿に含まれる赤血球や白血球を調べて病気の可能性を見ているとの事です。
まとめ
「渣」の漢字は、単体で使われる事の少ない漢字ですが、熟語にすると意味が見えてきます。
調べたら日本より中国での熟語が多い印象でした。
向こうでも、意味合いは似ていて、かす等の意味ですが、日本よりも中国の方では役に立たない者等人に対する悪い意味合いが強い様です。
日本での罵倒での「カス」が、一例として中国の「渣」に値するのかもしれません。