似たようなニュアンスを持つ言葉として「閉業」と「廃業」があります。
この2つはどのような基準で使い分けられているのでしょうか。
今回は、「閉業」と「廃業」の違いを解説します。
「閉業」とは?
「閉業」とは、「再開を前提に業務を一時的にやめること」を意味する言葉です。
「閉業」の使い方
再開することを前提に営業や業務を一時的にやめることを意味します。
後日の再開を前提にした一時的な業務停止なので時期が来れば以前と同じように業務を再開します。
一般的にはスキーシーズンを終えてスキー場が閉鎖されるなどある程度の期間に渡って業務を全面的にやめる時に使う表現ですが、お店が営業時間を終え明日の営業に備えて閉めるなど日常的な営業をやめる行為も「閉業」です。
「廃業」とは?
「廃業」とは、「事業を自主的に終わりにしてそこで打ち切ること」
2-1. 「廃業」の使い方
簡単に言えば事業や仕事をやめてしまうことを意味します。
もう一度やるつもりがなく全て終わりにする、再開の見込みがない場合に使う表現です。
大相撲の力士の場合は現役を退いて親方になる場合は「引退」で、現役を退いても相撲協会に残らず別の仕事に着く場合は「廃業」と区別しています。
「閉業」と「廃業」の違い
「閉業」と「廃業」の違いは「再開の可能性」です。
1日の営業終了や季節限定営業の終了など後日に再開するつもりで営業を一時的にやめるのが「閉業」で、再開するつもりがなく事業や仕事を終わりにして完全に打ち切ってしまうのが「廃業」という基準で区別します。
後日再開するつもりで「閉業」したものの経営環境の悪化など状況が変わって再開が難しくなりそのまま「廃業」してしまうケースも見られます。
「閉業」の例文
・『山小屋は冬の間だけ閉業する』
・『午後8時が閉業時間だ』
「廃業」の例文
・『相撲取りを廃業する』
・『後継者が見つからなければ廃業するしかない』
まとめ
「閉業」と「廃業」は再開見込みの有無で使い分けられます。
きちんとした基準で区別されている言葉なので覚えておきましょう。