「菊花の候」の敬語とは?
言葉の使い方やビジネス敬語・言い換えを徹底解釈していきます。
「菊花の候」の意味
「菊花の候」は、菊の花が盛りを迎えるような季節を言い表した言葉です。
「菊花」は「きくか」や「きっか」と読みます。
これは、菊の花が咲く頃を示す言葉であり、10月中旬頃を示す季語でもあります。
これを「菊花の候」とすれば時候の挨拶になります。
時候の挨拶とは、手紙の冒頭などに使用される定型句です。
これに通常の挨拶を組み合わせると、季節感のある挨拶文を作り出せます。
つまり、季節感に触れ、相手の様子に触れ、それから本題に入るという形式で手紙を書き始める事ができるのです。
これらのことから、「菊花の候」が、菊の花が盛りを迎えるような季節を言い表した言葉であると分かるのです。
「菊花の候」の敬語での使い方や表現方法
「菊花の候」を単独で敬語にはできません。
これを敬語にする場合、「菊花の候ですが」という形で、語尾を付け加えるとよいでしょう。
この場合は、丁寧語の「です」を組み合わせた敬語表現にできるのです。
たとえば、ある人物に手紙を出すことになったとします。
そして冒頭は、季節の様子に触れた挨拶で書き出すことにしたのです。
このような場面で、「菊花の候ですが、いかがお過ごしでしょうか」と書くとよいでしょう。
これによって、季節の様子に触れつつも、上手に相手の状況をうかがう表現になるのです。
また、「菊花の候」を別な敬語にする方法もあります。
たとえば「菊花の候ではございますが」と表現できます。
また、「菊花の砌」も類似表現と言えます。
これを「菊花の頃」と言い換えてもよいでしょう。
さらに、同じ時期の季語を使って、「秋麗の候」や「紅葉の候」という言葉に置き換える方法もあるのです。
このように、「菊花の候」を色々な形で言い換える事ができます。
同じような意味でも、それぞれ異なる印象のものにできるのです。
実際の状況によって、適した表現を選択するとよいでしょう。
「菊花の候」の言い換えや使用例
・『菊花の候、益々ご清栄のことと存じます』
・『菊花の候ですが、お変わりございませんか』
・『菊花の候ではございますが、お元気でしょうか』
ここでは、「菊花の候」の使用例を挙げています。
例文のように、通常の挨拶と組み合わせると、自然な使い方ができるのです。
まとめ
このように「菊花の候」は、菊の花が盛りを迎えるような季節を言い表した言葉です。
ビジネスでも使える言葉ですので、上手に活用するとよいでしょう。