この記事では、「主導」と「主体」の違いを分かりやすく説明していきます。
「主導」とは?
主に導くと書いて、「主導」。
その漢字の意味通り、中心となり他を導くといった意味が「主導」にはあります。
「主導」の場合、単に中心になるだけではいけません。
中心になり周りのものを導いてこそ、初めて、「主導」となります。
そのため、「先輩主導で」という言葉の場合、先輩が中心になり後輩を導くことを意味するものとなります。
「主導」は、「リーダーシップ」や「先導」、「主導権」、「音頭取り」、「リード」などと言い換えることができます。
「主導」の使い方
「主導」は主に「主導する」や「主導した」といった表現方法となります。
また、「主導」を用いた言葉には、「主導権」や「主導的」、「主導者」、「主導のもと」などといった言葉もあります。
「主体」とは?
何かものごとを行う上で中心となることを「主体」と言います。
目的や意志を持ち行為を及ぼす際の基本、中心になることを意味し、集団や組織などで中心となる、主要となる部分を「主体」と言います。
「主体」の場合、あくまでも、中心になることのみを意味する言葉です。
そのため、「先輩主体」という言葉では、先輩が中心となる、といった意味となります。
「主体」は、「サブジェクト」や「メイン」などと言い換えることができます。
「主体」の使い方
「主体」は主に「主体となって」や「主体になる」、「主体として」といった表現方法となります。
また、「主体的」や「主体化」、「主体要因」、「主体性」、「野菜主体」、「学生主体」などといった言葉もあります。
「主導」と「主体」の違い
「主導」と「主体」には、明確な違いがあります。
まず、「主導」には導くという漢字が用いられています。
そこからもわかるように「主導」は、必ず団体や組織などの中心となり、そして、それらを導くものとなります。
一方、「主体」には、導くという漢字はなく、団体や組織などの中心といった意味のみとなります。
この導くという行動の有無によって、「主導」と「主体」には、大きな違いがあります。
「主導」の例文
・『新しい部長主導のもと、新チームが動き出しました』
・『家庭内で主導権を握っているのは、間違いなく夫の私ではなく妻です』
・『学校行事は、生徒主導で行うべきだと私は考える』
・『今回から、部下主導でイベントが進められることになりました』
「主体」の例文
・『健康のことを考え、野菜主体の食事に切り替えることにしました』
・『この夏、市民主体の夏祭りを開催することになりました』
・『主体性がないクラスは、どうもまとまりが悪くて困ります』
・『子供には、主体性のある人間に育ってほしいと思っています』
まとめ
以上が「主導」と「主体」の違いです。
何かの中心になり、そのうえで、それらを導いている場合は「主導」。
中心となるだけの場合は「主体」。
これが両者の明確な違いです。