マップを使ってアクセス方法を調べているときに目にする言葉として「道のり」と「距離」があります。
どちらも2地点がどれだけ離れているのかを説明するとき問に使われる言葉ですがそれぞれが意味するところは全く異なります。
今回は、「道のり」と「距離」それぞれの意味と違いについて解説します。
「道のり」とは?
「道のり」とは「ある地点からある地点までの長さを道に沿って測ったもの」です。
「道のり」とは2点間の長さを移動可能な道沿いで測ったものであり、実際に移動する長さに近しい数字が測定できます。
2点の間の移動は直線で移動するのが最も短くなりますが実際に移動する場合は必ずしも直線移動出来るとは限りません。
障害物があれば回り込む必要があるなどほとんどのケースでは直線で移動できることはなく、特に人の手が入り整備された場所では移動用に作られた道に沿って移動するのが一般的です。
道のりとは道を使って移動することを想定したものであり道の状況を反映した数値となります。
同じ2つの地点の道のりであっても道路状況が変わると数値が変化します。
新しい道が開通すれば道のりは短くなりますが事故による通行止めなどで使えない道があれば道のりは長くなってしまいます。
「道のり」の使い方
・近そうに見えるが迂回しなければならないので道のりは長い。
・行きと帰りで道のりが異なる。
・往復20キロの道のりを予定している。
・道のりを調べなければ移動にかかる時間がわからない。
「距離」とは?
「距離」とは「ある地点からある地点まで長さをまっすぐに測ったもの」です。
「距離」は物理的、空間的な隔たりであり同じ場所にない2点がどれだけ離れているのかを測定したものです。
一般に2つの地点を最短で結んだときの長さを「距離」と呼び、通常は直線で結んだ長さを指します。
「距離」は場所と場所がどれだけ離れているのかを示すものなので障害物や移動の可能性などは考慮しません。
2点間が実際には移動不可能であっても直線で結んだものが「距離」になります。
「距離」の使い方
・ここから富士山まではかなりの距離がある。
・旅行の総移動距離を合計すると1万キロ以上になる。
・飛行機と空港の距離がかなり近づいている。
・ティーグランドからグリーンまでの距離は435ヤードだ。
「道のり」と「距離」の違い
「道のり」が道に沿って測った長さであるのに対し「距離」は最短の直線で測定した長さです。
実際の移動では「道のり」の数字が参考になりますが単純に2点間がどれだけ離れているのかを知りたい場合は「距離」が参考になります。
「道のり」は道の有無によって決まりますが「距離」は道路や障害物などには影響されません。
道路整備や障害物の撤去など後天的に「道のり」が変化することはありますが「距離」は基準となる地点そのものが変わらない限り常に一定です。
「道のり」と「距離」に相関関係はありません。
ふもとから山頂まで登山道がつづら折りで整備された山のように「距離」が近くても「道のり」が長いことはよくあります。
「道のり」の最短は「距離」と等しくなります。
「道のり」が「距離」より近くなることはありません。
まとめ
「道のり」と「距離」は似ているようで全くの別物です。
それぞれの意味するところを正確に理解しておかないと誤解を招きます。
失敗しないようきちんと知っておきましょう。