この記事では、「拡大」と「拡張」の違いを分かりやすく説明していきます。
「拡大」とは?
「拡大(かくだい)」とは、「人が意図的に広げて大きくすること」を意味している言葉です。
また「拡大」の表現には、「(人の意図・行為とはかかわりなく)自然に広がって大きくなること」といった意味合いも備わっています。
例えば、「顕微鏡のレンズの倍率を拡大しました」や「一晩が経過して、台風の勢力が拡大しました」といった例文で使用することができます。
「拡張」とは?
「拡張(かくちょう)」とは、「人が意図的・人為的に広げて大きくすること」や「意図的に勢力・規模・範囲・大きさなどを広げて大きくすること」を意味している表現です。
「拡張」の表現には、「自然に広がって大きくなったわけではなく、人の意図や行為によって広げて大きくした」といった意味のニュアンスがあります。
例えば、「田畑の面積を拡張する開発事業を行いました」や「ローマ帝国が領土を拡張しました」などの文章で使われます。
「拡大」と「拡張」の違い!
「拡大」と「拡張」の違いを、分かりやすく解説します。
「拡大」も「拡張」もどちらも、「ある対象の大きさ・範囲・規模などを、意図的に広げて大きくすること」の意味では共通していますが、「拡大」には「拡張」にない「自然に(勝手に)広がって大きくなること」という意味のニュアンスが備わっています。
「拡張」の表現は「人が人為的・意図的に広げて大きくすること」だけを意味していますが、「拡大」のほうは「人の意図・行為とは関係なく、自然に広がって大きくなること」も意味しているという違いを指摘できます。
そのため、自然災害の被害は意図的なものではないので、「自然災害の被害規模が拡張しています」とは言うことができず、「自然災害の被害規模が拡大しています」が自然な響きのある正しい言葉の使い方になります。
まとめ
「拡大」と「拡張」の違いを説明しましたが、いかがだったでしょうか?
「拡大」とは「人為的・意図的に広げて大きくすること」や「自然に広がって大きくなること」を意味していて、「拡張」は「勢力・規模などを意図的に広げて大きくすること」を意味している違いがあります。
「拡大」と「拡張」の違いを詳しく調べたい時は、この記事をチェックしてみてください。