「チルド」とは?
最近の冷蔵庫には、色々な言葉が使われるようになりました。
この「チルド」とは、「摂氏0度付近に保つ」ことを表現する言葉です。
冷蔵庫には、氷を作ったり、冷凍食品を保存する為の「冷凍室」が付いていることがほとんどですが、この中は同じく摂氏にして(以下、特に摂氏と付けません)マイナス18度以下になります。
それでは凍ってしまう、冷え過ぎてしまうという食品などを保管しておくのに適しているのが、「チルド室」です。
最近の冷蔵庫には、このチルド室が付いているものも多く、それをどのように使うのかがこの言葉の意味から分かります。
「パーシャル」とは?
この「パーシャル」という言葉も、冷蔵庫に対して使います。
上の「チルド」が0度付近の「凍るか凍らないか」という微妙な状態なのに対し、こちらには「マイマス3度」という明確な規定があります。
このマイマス3度では、氷はなかなか作れず、冷凍食品の保存にも向きませんが、魚や肉の保存には一番適していると言われています。
凍った状態ながら、そこまでカチカチに凍る訳ではない為、魚や肉の鮮度を落とさずに、もっと低い温度で保存する時とそれほど変わらない期間の保存が可能です。
その為の「パーシャル室」が付いている冷蔵庫が、最近では増えています。
また、一部のメーカーの冷蔵庫には、同じ場所を「チルド」、「パーシャル」と使い分けることができる切替スイッチが付いているものもあります(比較的、高額な製品です)。
「チルド」と「パーシャル」の違い
「チルド」は凍るか凍らないかという0度付近、「パーシャル」がマイナス3度だという違いがありますが、これらの意味は、実はJIS規格(日本工業規格)で定められたものです。
その為、日本の冷蔵庫(JIS規格に沿ったもの)では、どのメーカーのものでもそれらの意味だと考えていいでしょう。
尚、先に挙げた「冷凍室」がマイナス18度以下という決まりも、JIS規格によるものです。
「野菜室」とは?
大抵の冷蔵庫に、もう1つあるのがこの「野菜室」です。
ここでは、概ね6度付近の温度保つと考えていいでしょう。
この「野菜室」に限っては、その他のように厳密な決まりがある訳ではないので、メーカーによって3度〜8度くらいの差があると考えておいてください。
名前の通り、野菜の保存に適した場所となっています。
「野菜室」と「チルド」と「パーシャル」の使い分け
「野菜室」についてはすぐ上に書きましたが、「チルド室」は一番使い方が難しいと思います。
「凍らせたくないが、極力冷したい」というものを保存しておく為の場所で、例えば「ビール」には一番向いていると言えるでしょう。
「パーシャル室」は、前述のように、肉や野菜の保存用です。
ただし、「冷凍室」(マイマス18度以下)の方が何ヶ月にも渡るような長期保存には向いているので、うまく使い分けてください。