この記事では、「リスク」と「課題」の違いを分かりやすく説明していきます。
「リスク」とは?
「リスク」には2つの意味があります。
ひとつは、悪い結果が起こる可能性、また結果を前もっておしはかることができる度合いです。
何かを行うとき、いつでも安全だとは限りません。
もしかしたら、身体に傷を受ける可能性があるし、物品を損失する可能性もあります。
体が傷ついたり、物品が損失したりすることは悪い結果といえるでしょう。
こういった悪い結果が起こる可能性を意味する言葉です。
こたつで眠ることで説明をします。
こたつの中に入っていると、温かくて気持ちがよく、うとうとしてしまうことがあります。
このまま眠ってしまえば気持ちがよいし、布団に移動する面倒もありません。
しかし、よいことばかりではないです。
こたつの電源を入れたまま眠ってしまうと、脱水症状を起こしたり、風邪をひいたりする心配があります。
脱水症状も風邪も好ましくない事柄です。
こたつで眠ってしまえば悪い結果が起こる可能性があり、脱水症状などの「リスク」があるということができます。
もう一つは、保険で不利益や損失を受ける可能性です。
「リスク」の使い方
悪い結果が起こる可能性という意味で使用されています。
好ましい結果には使用しません。
「課題」とは?
「課題」には2つの意味があります。
ひとつは、与えたり、与えられたりする、問題として取り上げられる事柄、中心となる問題です。
小・中学校の夏休みの宿題に読書感想文があります。
どのような本を選んでもよいのですが、毎年「課題図書」というものが指定されます。
読書感想文を書くために与えられている書物です。
もう一つの意味は、うまく片づけなければならない問題、果たすべき仕事です。
地球温暖化が問題にされています。
このまま何もしなかったら地球の温度はどんどん上昇をし、低い土地は沈んでしまい、作物が育たなくなり、感染症が拡大し、砂漠地域が広がり、望ましくない結果が訪れることが予想されます。
これは解決しなければならない問題です。
地球温暖化は人間にとって「課題」といえるでしょう。
「課題」の使い方
与えたり、与えられたりする、問題として取り上げられる事柄という意味では、論文や読書感想文などについて使われることが多いです。
解決しなければならない問題の意味でも使用をします。
「リスク」と「課題」の違い
前者は危険が及ぶ度合い、危険を受ける可能性です。
後者は度合いや可能性のことではなく、題目や主題、解決すべき事柄を意味しています。
「リスク」の例文
・『リスクを考える』
・『リスクを避ける』
・『リスクのない仕事』
・『怪我をするリスクがある』
「課題」の例文
・『課題を与えられた』
・『課題をクリアする』
・『今後の課題を整理する』
・『課題が明らかになった』
まとめ
一方は危険が及ぶ可能性のこと、もう一方は解決すべき事柄のことで意味が異なります。