例えば高級家具を見に行って、「格調高い」と形容することがありますが、同じような意味で「格式高い」ということもあります。
この2つはどう違うのでしょうか。
この記事では、「格調」と「格式」の違いを分かりやすく説明していきます。
「格調」とは?
「格調」とは、一般的には「高級で品格があるものや場所」のことを表す言葉で、ほとんどが「高い」につながって使用されます。
文字の成り立ちから「品格の調子」という意味が元々で、そこには明確に主張するのではなく、そこかしこに漂っているさまざまな物の総合として感じられます。
「格式」とは?
「格式」とは、その家や場所に受け継がれた作法や見方のことで、多くの場合は「高い」を伴って使用されます。
元々は律令制の法律のタイプを表す言葉で、そこから伝統的な決まりのことを言うようになりました。
そして、今では単に煩雑な作法や大げさなしきたりも含めたものを指すようになっています。
「格調」と「格式」の違い
「格調」と「格式」の違いを、分かりやすく解説します。
この2つの言葉はどちらも品格や家柄のようなものに関して使用されるもので、同じ意味で使われる場合も多いのですが、微妙なニュアンスの違いがあります。
それは、「調」と「式」の違いと言えるのですが、要は、全体から醸し出される「調子」つまり「雰囲気」を示すのが「格調」であり、「形式」つまり「形」を示すのが「格式」ということです。
そのために、場合によっては「格式」の方には「形だけ」という否定的なニュアンスが含まれることもあります。
両方とも背景には歴史的な積み重ねがあることが前提になっています。
まとめ
この記事では、「格調」と「格式」の違いを、解説してきました。
これらの言葉を聞くのはかなり限定されたシチュエーションになりますが、使われる場合はそこに何がしかの「高級な物」があります。
よく考えれば逆に「格調低い」とか「格式が低い」と言わないのはどうしてでしょうか。