この記事では、「致しかねますのでご了承ください」の使い方について分かりやすく説明していきます。
「致しかねますのでご了承ください」とは?
「致しかねますのでご了承ください」は、あらかじめできないとお断りしておく丁寧な表現です。
「致し+かねます+ので+ご了承+ください」で成り立っている語で、「致し」は「する」の謙譲語・丁寧語「いたす」の連用形、「かねます」は「かねる」の丁寧語で「〜しようとしてできない」「〜するのが難しい」、「ので」は理由を表す助詞、「ご了承」の「ご」は尊敬語の接頭辞、「了承」は「事情をよく理解して聞き入れること」、「ください」は「くれ」の尊敬語、全体で「しようとしてできないので理解して聞き入れてくれ」の敬語表現になります。
「致しかねますのでご了承ください」のビジネスメールや会話での使い方や使われ方、使うときの注意点
「致しかねますのでご了承ください」は、契約上、または常識的に、相手の要望・意見をお断りせざるを得ないことをあらかじめ伝えておく時に使われます。
丁寧な表現ですが、やや一方的ですので、目上の人やお客様に対してはより丁寧な表現も覚えておきましょう。
「致しかねますのでご了承ください」の正しい文章表現
「致しかねますのでご了承ください」の正しい文章表現は以下の通りです。
・『致しかねますので、何卒ご了承賜りますようお願い申し上げます』
「何卒」は「どうか」、「賜り」は動詞「賜る」の連用形で、「目上の人からもらうこと」の謙譲語、「ます+よう」で希望の意を込めてやわらげる語、「申し上げます」は「申し上げる」の丁寧語、「お・ご(自分の行為)申し上げる」で「行為の対象を敬う意」、全体で「しようとしてできないので、どうか理解して聞き入れてもらうようお願いする」の敬語表現になります。
「致しかねますのでご了承ください」を使った例文
「致しかねますのでご了承ください」を使った例文は以下の通りです。
・『当日のキャンセルはお受け致しかねますのでご了承ください』
・『領収書・レシートのない商品の返品・返金は致しかねますのでご了承ください』
・『貴重品の紛失・盗難に関してはご対応致しかねますのでご了承ください』
「致しかねますのでご了承ください」の類語や言い替え
「致しかねますのでご了承ください」の類語や言い替えは以下の通りです。
・『承りかねますので、何卒ご理解のほどお願い申し上げます』
・『お受けできませんので、何卒お含みおきいただけますようお願い申し上げます』
・『致しかねますので、何卒ご承知おきいただきたくお願い申し上げます』
まとめ
今回は「致しかねますのでご了承ください」について紹介しました。
意味や使い方を覚えておき、いざという時に正しく使える様にしておきましょう。
