「拝察申し上げます」の意味や使い方を解説していきます。
敬語力を正しく、身に付けていきましょう。
「拝察申し上げます」とは?意味
「拝察申し上げます」とは「そのようにお見受けいたします」のこと。
思っているこちら側を下げた、へりくだった言い方になります。
「思います」や「見えます」をオブラートに包んだ、やや重みのある言葉です。
もともと「拝察申し上げます」の「拝察」には「謙遜しながらおしはかる」という訳があります。
そして「申し上げる」は「言う」の謙譲語になります。
そのため自分の立場を控えめに述べた言い回しが「拝察申し上げます」です。
謙虚な態度をつたえる表現なので、相手の心中をこちらが察するシーンで用いていきます。
配慮すべきシーンで使うのが「拝察申し上げます」です。
慰めのニュアンスがあるので、葬儀のお悔やみ言葉としても引用できます。
「拝察申し上げます」の上司や目上に使うときの注意点
「拝察申し上げます」はとても丁寧な言い方なので、目上の方に対しても使えます。
例えば手紙を送るとき「お元気でお過ごしのことと、拝察申し上げます」といいます。
ただ「拝察申し上げます」は非常に物々しい言い方です。
そのため親しい上司につかうと、冷ややかだと思われることもあります。
似た言葉に「拝察いたします」もあるので、うまい使い分けもおすすめです。
例えば忙しい上司にひと声かけたい場合は「ご多用のことと拝察いたしますが、資料のご確認をお願いいたします」とつかいます。
「申し上げます」だと畏まってしまうので、相手との関係性をみながら臨機応変に使い分けていくことが大切です。
ちなみに「思う」の謙譲語は「存じます」になります。
このほか「所存です」や「所存でございます」という表現もあります。
色々な引き出しを加えておき、自分らしい敬語にしていきましょう。
「拝察申し上げます」を使った例文
・『皆様には益々ご健勝のことと、拝察申し上げます』
・『発表会が明日にせまり、お忙しいことと拝察いたします』
・『社員の皆様のお嘆きはいかばかりかと、拝察申し上げます。謹んでご冥福をお祈り申し上げます』
「拝察申し上げます」の返答や返信例
「拝察申し上げます」という言い方を受け取ったら、どのような対応をすればいいのでしょうか。
「拝察申し上げます」には、相手を気遣う温かい気持ちも入り混じっています。
そのため忖度してくれた相手に対して、シンプルにお礼の言葉を送るのがおすすめです。
「心よりお礼申し上げます」や「お心遣いに大変感謝しております」などの言葉を添えて、いい関係性を保っていきましょう。
まとめ
「拝察申し上げます」の意味と使い方をおさらいしました。
「拝察申し上げます」は「そのようにお見受けいたします」と同じような訳があります。
思っているこちら側を下げる、謙譲語としての働きがあります。
へりくだった言葉なので、目上の方に対して使えます。
ねぎらいの言葉として、覚えておきましょう。