「高貴」とは家格や社会階級が高いこと、人格に気品があることを表す言葉です。
現代日本において社会階級は(少なくとも表向きには)存在せず、家格が求められる場面もほとんどないに等しいことから、「高貴」という花言葉は相手の人格に気品があると表現する時や気品ある人間になりたいと願う時などに使われます。
振る舞いが優雅で、常に余裕があり、美しくもケバくはなく、思いやりの心を忘れない……「高貴」という花言葉にふさわしい人間になるには多くの努力が必要ですが、それだけの価値があることは疑うまでもないでしょう。
「高貴」の花言葉を持つ花
「高貴」を表現するのに使えそうな花のうち、比較的知名度の高いものや入手性の良いものをご紹介します。
「キク」
キクはキク科キク属の花です。
花壇に植える花や鉢植えにする花としても人気ですが、仏花としては不動の地位を獲得しているといえるくらい、圧倒的な人気を誇っています。
また農林水産省の統計によれば日本の切り花出荷量ランキングの第1位がこのキクなのだそうで、出荷量全体に占めるキクの割合はおよそ4割なのだそうです。
第2位のカーネーションの全体に占める割合が6. 3%であることを考えると、キクが市場に与えるインパクトの大きさは相当のものだといえるでしょう。
なお花言葉は「高貴」「高尚」「高潔」など。
これらの花言葉はキクの花が気品あふれる姿をしていることや、皇室のシンボルであることからきていると言われています。
「ボタン」
ボタンはボタン科ボタン属の花です。
その花の美しさゆえに「百花の王」と呼ばれたり、美女の比喩として使われたりすることがあります。
また花札や「枕草子」「新古今集」「南総里見八犬伝」のような文学作品、狩野山楽の「牡丹図」や葛飾北斎の「牡丹に蝶」といった絵画、家紋、建築、着物、陶磁器などにもその姿を見ることができ、古くから日本人に大きな影響を与えてきた花のひとつであるといえるでしょう。
花言葉は「高貴」「王者の風格」「恥じらい」「人見知り」など。
気品と奥ゆかしさを兼ね備えた美しい女性には特にぴったりでしょう。
「デルフィニウム」
デルフィニウムはキンポウゲ科デルフィニウム属の花です。
花壇に植える花としても、切り花やドライフラワーとしても使える人気の花で、特に青系の花としては入手しやすいこともあって重宝されています。
花言葉は「高貴」「清明」「あなたは幸福をふりまく」「誰もがあなたを慰める」など。
本来は多年草ですが、日本では夏越しが難しいので一年草のように扱われることも多いようです。
「高貴」と似た花言葉を持つ花
「高貴」と似た花言葉としては「高尚」や「高潔」などがあります。
「高尚」という花言葉を持つ花としてはヤマザクラ、ニオイスミレなど。
「高潔」という花言葉を持つ花としてはウメ、クレマチス、トネリコなどが挙げられます。
季節や相手の好みなどによってはこちらを使うのも良いでしょう。
まとめ
「高貴」という花言葉を持つ花としてはキク、ボタン、デルフィニウムなどが挙げられます。
また似た花言葉を持つヤマザクラ、ニオイスミレ、ウメ、クレマチス、トネリコなども似たように使えるでしょう。