「顕在化」と「顕著化」ではどのように意味が異なるのでしょうか。
この記事では、「顕在化」と「顕著化」の違いを分かりやすく説明していきます。
「顕在化」とは?
「顕在化」とは、「それまで隠れて目に見えなかったものがあらわれて確認できるようになること」を意味する言葉です。
存在を認識できなかったり隠れて目に見えなかったりなど存在はするものの認識できない状態を「潜在」といい、潜在の対義語にあたる言葉が「顕在」です。
潜在から顕在への変化、つまり隠れて目に見えなかった状態からはっきりとあらわれて確認できる状態に変化するさまを「顕在化」といいます。
「顕著化」とは?
「顕著化」とは、「分かりづらい状態だったものがはっきり認識できる状態に変わること」を意味する言葉です。
おぼろげで見にくかったり他のものに紛れて確認しづらかったりなど、認識できるものの詳細が分からない状態からはっきりと目立って見やすく明らかになる変化を指します。
「顕在化」と「顕著化」の違い
「顕在化」と「顕著化」の違いを、分かりやすく解説します。
「顕在化」と「顕著化」の違いは「認識されていたかどうか」です。
「顕在化」はそれまで認識されておらず存在そのものを知られていなかったものが表にあらわれて認識可能になる変化を指すのに対し「顕在化」は分かりにくかったものがはっきり明確になることを意味します。
認識されない状態から認識される状態への変化が「顕在化」で、分かりにくいものの一応は認識されていたものが分かりやすく認識できる状態に変わるのが「顕著化」という「変化する前に認識されていた事実があるかどうか」が区別の基準になります。
「顕在化」の例文
・『人目につかないところで進行していた問題が顕在化した』
・『顕在化してから対処するのでは後手に回ってしまう』
「」
5. 「顕著化」の例文
・『米中の対立が顕著化しつつある』
・『調査結果は東京の特殊性を顕著化した』
まとめ
「顕在化」と「顕著化」は混同しやすい表現ですが意味は大きく違います。
以前から認識されていたのかどうかを基準に使い分けましょう。
