「随時」と「逐次」の違いとは?分かりやすく解釈

「随時」と「逐次」の違いとは? 言葉の違い【2語】

この記事では、「随時」「逐次」の違いを分かりやすく説明していきます。

「随時」とは?

「随時」には2つの意味があります。

ひとつは、その時々に行うさま、各自の判断によって行うさまです。

いつもいつも同じ状況とは限りません。

状況が違えば、何かを行うときにはそれにあわせる必要があります。

その時その時の必要にあわせて行うさまを意味します。

雑貨屋のことで説明をします。

この雑貨屋では、商品の売れ行きを見ながら、その時々にあわせて新商品を出したり、品出しをしたりしています。

よく売れている商品があれば、その商品がなくなってきたころに品出しをし、売れ行きから考えて新商品をつくり出したりしています。

必要にあわせて判断をして行っているのです。

このことを「随時商品を追加」などといいます。

もう一つの意味は、自分の思うときにいつでもです。

日時に制限を設けていないさまを意味します。

病院ではいつでも患者を受け入れています。

病院によっては、いつでも入院が可能です。

月曜日だけしか入院患者を受けつけていません、といったことはありません。

患者が希望をしたり、医師が判断をしたりすれば、いつでも好きなときに入院できるのです。

こういった、いつでも好きなときのことを意味します。

「随時」の使い方

その時々にあわせて、いつでも好きなときにという意味で使用をします。

「逐次」とは?

ひとつひとつ順を追って次々に物事が行われるさまです。

順番がどうでもいいのではなく、ひとつひとつ順に従って行われるさまを意味します。

小説には1から10までなど、シリーズで販売されているものがあります。

シリーズものは、最初から読むことでより内容を理解できるようになっています。

つまり、1を読んだら2、2を読んだら3と読み進めることで理解できるのです。

そのため、1が発売されてから2、2が発売されてから3というふうに、順番通りに発売されます。

1の次に5などとはならないのです。

このように順番通りに物事が進められることを、この言葉は意味しています。

「逐次」の使い方

ひとつひとつ順番に従って進められることという意味で使用をします。

順番がめちゃくちゃな場合には使用しません。

「随時」と「逐次」の違い

「随時」はその時々という意味です。

順番の意味は含まれていません。

「逐次」は順番に従って行われるさまです。

好きなときに好きなようにという意味ではなく、順番に従うことを意味します。

「随時」の例文

・『随時更新をします』
・『随時配信をします』
・『随時検査をする』
・『随時発表をする』

「逐次」の例文

・『逐次刊行している』
・『逐次刊行物』
・『逐次報告をする』
・『逐次データを送る』

まとめ

似たような事柄に使われる2つの言葉ですが、一方はそのときにあわせて、好きなときにいつでもという意味、もう一方はひとつひとつ順番に従ってという意味で、それぞれの言葉が指すものは異なります。

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