この記事では、「納棺師」【のうかんし】と「葬儀屋」【そうぎや】の違いを分かりやすく説明していきます。
「納棺師」とは?
遺体をきれいに拭き、処理してから白装束着せて、棺おけの中に横たわらせるのが「納棺師」の主な仕事です。
大半は残された遺族が対面したときのことを考えて棺おけに納める前にする仕事になります。
まずはご遺体に防腐液と呼ばれる腐敗で皮膚が腐らないようにしたり、鼻の穴に綿を入れて液体が出ないように施してきれいな状態にします。
着せるものは白装束と呼ばれる着物を選ぶ人もいますが、最近は生前着ていたお気に入りの服を着せることがあります。
この他に葬儀進行したり、遺族への心のケア、葬儀場での案内など任されることもあります。
別名「湯灌師」【ゆかんし】と呼ばれており、死体を洗ったり、化粧するなど復元することも仕事になります。
「葬儀屋」とは?
亡くなった人の葬式を挙げる手助けするのが「葬儀屋」【そうぎや】で、墓や生花、霊柩車の手配まで行っている所もあります。
経営するには国や地方の公共団体へ認可を受ける必要はなく、誰でも経営に繰り出せます。
全国展開している大手の「葬儀屋」にはどのような葬式がいいか提案する葬祭ディレクターがいたり、仏事について詳しいコーディネーターがいる場合もあります。
そんな「葬儀屋」では、多くの人が参列する一般葬だけではなく、より費用を抑えた家族葬、葬儀日数を短くできる直葬など様々な要望に合わせたプランを用意し、提供する所が増えています。
「納棺師」と「葬儀屋」の違い
「納棺師」と「葬儀屋」の違いを、分かりやすく解説します。
どちらも亡くなった人を相手にする仕事ですが、ご遺体を洗ったり、防腐処理などして棺おけの中に入れるのが「納棺師」で、葬儀の進行や遺族へのケアも担います。
一方の「葬儀屋」は葬式の予約を受け付けてから葬式準備したり、納棺師に依頼するなど幅広い仕事を担うという違いがあります。
「葬儀屋」では亡くなる前に話を聞いて、理想的なプランを考えてあげるのも仕事です。
「納棺師」の例文
・『学歴や資格は特に必要がない納棺師ですが、葬儀の流れを身に着けることが必要だ』
・『遺族や参列者に対して丁寧な言葉と礼儀で対応するのも納棺師の仕事である』
高校以上の学歴や特殊な資格がなくてもなれる「納棺師」ですが、葬儀の流れを学び、作法を学ぶことは必要ですし、丁寧な言葉で対応できるよう敬語を習っておく必要性があります。
「葬儀屋」の例文
・『臨機応変で体力があり、仲間と協力しあえる人が葬儀屋に向いている』
・『葬儀屋では火葬のみやお通夜はしない一日葬など様々なプランから選べる』
24時間、365日いつ予約が入るか分からない「葬儀屋」では臨機応変に対応でき、体力がある人が採用されています。
仲間と協力しあえて一緒に仕事ができる人を必要としている「葬儀屋」のホームページでは葬儀価格の内訳を紹介したり、追加オプションの詳細、パック化によって定額料金など掲示して、より遺族に明確化するなど工夫を取り入れています。
まとめ
真摯になって死体と向き合い、作業できる人を求めているのが「納棺師」であり、より亡くなった人やご遺族に合う葬式プランを考えて、準備するのが「葬儀屋」という違いがあります。
どちらも配慮があり、勉強熱心な人を採用するのが仕事ですので、未経験でも努力次第で採用される機会が得られます。