社会人になると、文章や会話による挨拶の中で、定型のフレーズを用いることが多々あります。
「精進いたします」もそのような場面で用いられやすいフレーズの1つであり、これより解説していきたいと思います。
「精進いたします」とは?
「精進」は「しょうじん」と読みます。
皆さんも「精進料理」などという言葉で聞いたことがあるのではないでしょうか。
元々の意味は「仏教において修行すること」であり、一般的な言葉としての転用後は、「励むこと」や「一生懸命努力すること」という意味でも使われています。
「精進いたします」は、「精進する」という動詞を「いたす」という謙譲表現の連用形「いたし」にした上で、丁寧表現にする助動詞「ます」を付けた形です。
全体としては、「一生懸命努力します」という意味を、相手に敬意を払った表現にしています。
「精進いたします」のビジネスでの使い方や使われ方、使うときの注意点
通常は、何らかの挨拶の中で、相手に自分の「決意」や「やる気」をアピールするのに使われる表現です。
具体的には、「新しい職場で至らぬ点も多いかと思いますが、皆さんに貢献できるよう精進いたします」のような形になります。
他によくあるパターンとして、「精進いたします」の後に接続助詞「ので」を用い、「よろしくお願いいたします」などと付け、相手に何らかの援助を求める表現も見られます。
また、「より一層」や「日々」という言葉が、「精進いたします」の前に付くことも多くなっています。
「精進いたします」を使った例文
それでは、他に考えられる例文を挙げてみましょう。
・『新事業部門に配属されたことを機に、より一層精進いたします』
・『更に精進いたしますので、変わらぬご愛顧をいただければ幸いに思います』
「精進いたします」の類語による言いかえ
既に触れたように、「励む」や「一生懸命努力する」といった、一般的表現での言いかえがまず考えられます。
具体的には、「励んでまいります」や「一生懸命努力いたします」という形です。
堅い表現としては、学問や技術などを磨き極めるという意味の「研鑽」「けんさん」という言葉を用いて、「自己研鑽に努めます」といった形もありえるでしょう。
まとめ
「精進いたします」とは、「一生懸命努力します」という表現をフォーマルな形にしたものです。
「より一層」や「日々」といったフレーズとセットで用いられる傾向があります。