「立派」と「見事」の違いとは?使い方や例文も徹底的に解釈

「立派」と「見事」の違いとは? 言葉の違い【2語】

この記事では、「立派」「見事」の違いや使い方を分かりやすく説明していきます。

「立派」と「見事」の違い

「立派」「立派な神殿」のように「厳かな(おごそかな)雰囲気があって美しいさま」を意味していますが、「立派な景色」のように「人間や人の営為とは関係のない対象の美しさ」を表す意味は持っていないという「見事」との違いがあります。

「立派」「堂々としている美しさ・内面や精神の美」に意味の重点がありますが、「見事」のほうは「見るべき価値がある外見の美しさ」に意味の重点が置かれています。

また「見事」には「見事な技」のように「見た目にインパクトがあって上手であること」の意味がありますが、「立派」にはそういった「見事」と同じ意味はありません。

「立派」と「見事」の使い方の違い

「立派」「厳粛さ・内面の良さ・堂々とした感じがあって美しいさま(恥ずかしくないさま)」を意味して、「立派な建物・立派な姿・立派な贈り物」など「人・人の行為に関わるもの」を修飾して使います。

「見事」のほうは「外観的な見た目の美しさ」を意味して、「見事な景色・見事な姿・見事な桜」など「人に関わるものと関わらないものの両方」に使われる違いがあります。

また「見事」「見事成功した」のように「文句のつけようがなく完全なさま」を意味する副詞的用法がありますが、「立派」「立派成功した」というような使い方をすることはできません。

「立派」と「見事」の英語表記の違い

「立派」を英語で表記すると以下になります。

“excellent”(優れている・素晴らしい・立派な)

“respectable”“admirable”(尊敬や称賛に値する・立派な)

“very well”(不足なくとても上手に・立派に)

「見事」を英語で表記すると以下になります。

“beautiful”(見た目が美しい・見事な)

“splendid”“well”(素晴らしい・上手に・見事な)

“completely”(文句のつけようがなく完璧に・見事)

「立派」の意味

「立派(りっぱ)」とは、「厳かな感じがあり美しいさま」「堂々としていてどこに出しても恥ずかしくないさま」を意味しています。

「立派」という言葉には、「非常に素晴らしいこと・優れていること」「不足している部分や問題となる欠点がないさま」の意味合いもあります。

「立派」の使い方

「立派」には「立派な教会・立派な邸宅」のように、「威厳・堂々とした雰囲気があって美しいさま」を意味して使う使い方があります。

「非常に優れていること」の意味で、「立派な成績を残す」といった文章でも使われます。

さらに「立派に任務を果たす」のように、「不足・問題・欠点などがなくて十分であるさま」の意味で使うこともできます。

「立派」を使った例文

・『空き地だったその土地には、見上げるような立派な建物が建っていました』
・『貧しい家庭に生まれながらも苦学したその子は、今では立派な紳士に成長していました』
・『勇気を出して救出した立派な行為に周囲から拍手がわき起こりました』
・『家族を幸せにしたいから良い給料の仕事に転職するというのは、立派な理由になります』
・『彼らは困難に負けることなく、立派に自らの職務を果たしました』

「立派」の類語

「立派」の類語には、以下のような言葉があります。

「堂々たる(どうどうたる)」「壮大(そうだい)」……外見・物腰が落ち着いていて立派なさま。

厳かで規模が大きなさま。

「優秀(ゆうしゅう)」……他よりも能力・才能・成績などが優れていること。

「素晴らしい(すばらしい)」……(外見・能力・技術・景色・状態などが優れていて)評価や称賛、感動に値すること。

「立派」の対義語

「立派」の対義語には、以下のような言葉があります。

「粗末(そまつ)」……物事の見た目・質感などが悪いこと。

物のつくりが大雑把で粗いさま。

「無様(ぶざま)」……恥ずかしくてみっともないさま。

人に堂々と見せられないような情けないさま。

「貧弱(ひんじゃく)」……見た目・質感・内容などがみすぼらしくて価値が乏しいこと。

小さかったり内容が悪かったりして見劣りするさま。

「見事」の意味

「見事(みごと)」とは、「見るべき価値があるさま・主に外見が素晴らしくて美しいこと」を意味しています。

また「見事」の言葉は、「上手に(巧みに)物事を行うさま・鮮やかにやってのけること」「文句のつける部分がないほどに完璧(完全)であるさま」といった意味合いも備えています。

「見事」の使い方

「見事」「見事なコスモス畑」のように、「見た目が素晴らしいさま・見ごたえがあって立派な様子」の意味で使う使い方ができます。

「見事な手さばきで片付ける」の文章のように、「技術・作業などが鮮やかで上手なこと」の意味でも使われます。

さらに「見事、当初の目的を達成しました」の文例のように、「欠点・不足がなくて完全に」といった意味合いで使う使い方もあります。

「見事」を使った例文

・『この自然公園では、毎年見事な桜の花を観賞することができます』
・『彼女の流暢な英会話はいつ聴いても見事なものでした』
・『この困難なプロジェクトを見事にやってのけました』
・『熟練の職人たちの見事な腕前に感動させられました』
・『気をつけていたのですが、悪知恵の働く詐欺師に見事に騙されてしまいました』

「見事」の類語

「見事」の類語には、以下のような言葉があります。

「惚れ惚れする(ほれぼれする)」……見た目・態度・雰囲気などが素晴らしくて見とれてしまうこと。

うっとりするさま。

「巧み(たくみ)」……技術的に優れていること。

物事のやり方が上手なさま。

「完璧(かんぺき)」……ミス・不足・欠点などがなくて、すべて整っていて完全なさま。

「見事」の対義語

「見事」の対義語には、以下のような言葉があります。

「不細工(ぶさいく)」……見た目や外形的な造形が悪いさま。

仕事や行為の出来栄え(結果)が悪いさま。

「拙劣(せつれつ)」……技術的に劣っていて下手なさま。

物事のやり方がつたなくて劣っていること。

「貧相(ひんそう)」……見た目・雰囲気がみすぼらしくて劣って見えるさま。

まとめ

「立派」「見事」の違いを分かりやすく説明しましたが、いかがだったでしょうか?

「立派」「見事」の意味・使い方・英語の違いや類語・対義語を詳しく知りたい人は、この記事の内容をチェックしてみてください。

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