この記事では、「気を使う」と「気を遣う」の違いを分かりやすく説明していきます。
「気を使う」とは?
周囲の人に細かく心を配るという意味です。
また、人間が持っている気をあやつる、気で何かをするといった意味になります。
東洋の思想には、気という概念があります。
気とは、見えないエネルギーのようなもので、体を動かしたり、心を働かせたりする役割があります。
中国には、気功という自己鍛錬法のようなものがあります。
気功は日本にも伝わっています。
気功は、気を動かして健康を維持したり、病気を予防したりするものです。
この気とは、生命エネルギーのようなものです。
自分で動かすだけでなく、他人に動かしてもらったり、送ってもらったりすることもできます。
気を送る場合、気を使っているということができるでしょう。
気を自ら操っており、それで健康維持などをはかっています。
このように、「気」を扱うことを「気を使う」は意味しています。
「気を使う」の使い方
「気」を扱うことや、細かく気をつけることという意味で使用をします。
「気を遣う」とは?
いろいろなことに注意を向ける、配慮するという意味があります。
「遣う」には、道具や材料を役立てる、心を払う、あやつるなどの意味がありますが、「気を遣う」という場合は、心を払うという意味で使用をしています。
つき合っている人の両親に会うときのことで考えてみます。
相手の両親に会うとき、自分のことを気に入ってもらえるだろうか、服装が変ではないだろうかなど、いろいろと気にすることでしょう。
普段以上に髪型や服装を意識したり、言葉の用い方に注意をしたりすると思います。
このさまが「気を遣う」です。
この場合は、服装、髪型、言葉づかいなどに注意を向けています。
「気を遣う」の使い方
心を配る、注意をするといった意味で使用をします。
他人に対して心を配ることにも、自分に対してのある事柄に心を配ることにも使用可能です。
たとえば自分に関してだと「健康に気を遣う」など使い方ができます。
「気を使う」と「気を遣う」の違い
どちらも「きをつかう」と読みは同じです。
「使」つかう、用いる、「遣」にはつかう、使用するという意味があります。
一般的には「遣」の漢字を用います。
「気を遣う」は、気を配ると同じ意味になります。
また、「気を遣う」は「を」を取り除いて「気遣い」と表現することがありますが、「気を使う」は「気使い」とはしません。
「気を使う」の例文
・『気を使うことが多い』
・『気を使うと疲れる』
・『肌に触れるものに気を使う』
・『美容に気を使うようにしています』
「気を遣う」の例文
・『以前に比べて気を遣うようになりました』
・『もっと気を遣うようにしてよ、といわれてしまった』
・『そんなに気を遣う必要はないよ』
・『体の状態に気を遣うことは大切だ』
まとめ
どちらの言葉も読みは同じで、意味もほぼ同じです。
注意を向ける、心を配るといった意味になります。