ここでは「残寒の候」の使い方やその際の注意点、言い替え表現などを詳しく見ていきます。
「残寒の候」とは?
「残寒の候」は、は2月の上旬から3月の上旬にかけて使うことができる挨拶表現になります。
その時期に文章の冒頭の挨拶文、または文章の締めに用いられるため、この後にはいわゆるご機嫌伺い、または相手の身体を気遣う内容を続けます。
日頃から手紙やメールのやりとりのある間柄で使われており、「残寒」はまだ寒さの残る中という意味になるので、先のような時期がちょうどそれに該当し、まだ春とは言えないその前のタイミングに適した挨拶文を作ることができます。
3月も中旬以降になると、暦の上で「春分」を迎えることになるため、その前まで用いることができると考えていいでしょう。
「残寒の候」のビジネスメールや会話での使い方や使われ方、使うときの注意点
この「残寒の候」は、先のように「春分」を迎える前に用いられています。
その「春分」は3月20日頃で、当日は“春分の日”という祝日になっています。
この祝日は少し特殊で、「春分」が20日か21日のどちらになるのかその年ごとに違うため、日付が決まっていないのが特徴です。
よって、3月19日までか20日までかといった使用期限があることになりますが、当日は祝日なので、その前までと覚えておけば問題ありません。
春分の日以降は以下で類語として紹介する表現の方を用いることになります。
「残寒の候」を使った例文
・『残寒の候、いかがお過ごしのことかと存じます』
・『残寒の候、お身体には十分にお気をつけください』
「残寒の候」の類語や言い替え
・『春分の候』
春分の日になる3月20日や21日を過ぎた後には、こちらに置き換えて用います。
こちらは暦の「春分」を迎えましたという使い方をする表現になるため、寒さが残る中といった意味ではなくなるので、文末で使うには適しておらず、冒頭の挨拶文向けになります。
まとめ
「残寒の候」は、寒さの残る中という意味になる挨拶表現です。
冒頭の挨拶文、または文末を締める表現として、個人的に付き合いのある間柄で用いられています。
ビジネスシーンでもそういった関係にある相手であれば、文末には向いていませんが、この時期の文章の書き出しに使うことができます。