「歴任」と「就任」の違いとは?意味や違いを分かりやすく解釈

「歴任」と「就任」の違いとは? 言葉の違い【2語】

「歴任」「就任」は双方とも職業に関する言葉ですが、意味が異なるため使い分けることが必要です。

この記事では、「歴任」「就任」の違いを分かりやすく説明していきます。

「歴任」とは?

「歴任」「れきにん」と読む言葉で、「官職や役職などに次々と任命され、勤めてきたこと」を意味します。

漢字の「歴」には「年月を経る」「巡る」「次々に」「はっきりとしている」などの意味があり、「任」には「仕事」「役目」「任せる」といった意味が含まれています。

「就任」とは?

「就任」「しゅうにん」と読み、「特定の役職や任務に就くこと」という意味を持つ言葉です。

「就」という漢字は「ある事に取りかかる」「つく」「成し遂げる」を表し、「任」「仕事」「役目」「任せる」などの意を示します。

「歴任」と「就任」の違い

「歴任」「就任」の違いを分かりやすく解説します。

「歴任」「官職や役職などに次々と就くこと」を意味し、主として重要なポストに次々と任命され勤めた人の経歴に対して用います。

一方、「就任」「ある役職や任務に就くこと」を意味し、特に新たな役職や任務に就くことに対して用いられます。

「歴任」「就任」も役職や任務に関する言葉である点は共通していますが、「歴任」は過去の経歴を示すのに対し、「就任」は現在や未来の職について示すという違いがあります。

「歴任」の例文

「歴任」「官職や役職などに次々と就くこと」を指し、特に重要なポストを複数回にわたって務めてきた人の過去の経歴を紹介する状況で使用します。

なお、「歴」には「次々」という意味が含まれているため、「次々に歴任した」という言い方は重複表現になります。

また、自分の経歴に対して用いることは不適切とされています。

・『A氏は国会議員、文部科学大臣、総理大臣を歴任した』
・『彼は若くしてB社の社長、C社の副社長を歴任するなど手腕を発揮した』

「就任」の例文

「就任」「特定の役職や任務に就くこと」を指します。

主として、選挙に当選した人物や団体を代表する人物、会社の役員に選ばれた人物などが新しくその職務に就く状況で使用します。

・『D氏が代表取締役に就任することになった』
・『本日付で新たに市長に就任しました〇〇でございます』

まとめ

「歴任」「官職や役職などに次々と就くこと」を示し、「就任」「役職や任務に新たに就くこと」を示します。

両者の意味や使い方を理解して、シーンに応じて使い分けましょう。

ぜひ言葉の知識を深める参考にしてください。

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