「横暴」と「乱暴」の違いとは?使い方や例文も徹底的に解釈

「横暴」と「乱暴」の違いとは? 言葉の違い【2語】

この記事では、「横暴」「乱暴」の違いや使い方を分かりやすく説明していきます。

「横暴」と「乱暴」の違い

「横暴」は、権力や腕力を使い身勝手な振る舞いをすること、わがままな行為をすることとなります。

そんな、「横暴」に対し、「乱暴」は、暴力といった力を使ってわがまま、そして、身勝手な行動をとることを指します。

このことから、「乱暴」「横暴」の行為の一部となるのです。

そしてまた、「横暴」な人=「乱暴」な人ということにもなります。

ただし、「乱暴」の場合、仕事などに対し乱雑な行いを行う場合に対しても用いることができます。

その場合の「乱暴」においては、一概に「横暴」な人ということにはなりません。

「横暴」と「乱暴」の使い方の違い

人に対し行う行動。

そして、その行動に対し人に嫌な思いをさせるといった共通点がある「横暴」「乱暴」

使い方の違いとしては、「横暴」は基本的に相手に直接使用しないこととなります。

「横暴」な人に対し、「あなたは横暴です」と直接、伝えるということは非常に危険です。

もし、相手に直接、今の状況を指摘したいのであれば、「横暴」ではなく「乱暴」を使用します。

そのほか、「横暴」な人は立場が上の人が多くなります。

そのため、自分より立場が上の人に対し下の人が「横暴」という言葉を使用することはできません。

「横暴」と「乱暴」の英語表記の違い

「横暴」の英語表記は、undemocratic、bossy、autocratic、peremptory、high-and-mighty、magisterial、dominatingです。

「横暴な」は、oppressive; tyrannical; despotic、〈高圧的な〉 overbearing; high‐handed、〈不当な〉 unreasonable。

「横暴を極める」は、tyrannize 《over》、behave very high‐handedly. となります。

「乱暴」の英語表記は、rudeness; violenceです。

「乱暴する」は、do [use] violence 《to, toward》、【形式ばった表現】 commit an outrage 《on》、be rude 《to》。

「乱暴に扱う」は、handle somebody [something] roughly、manhandle somebody。

「乱暴者」は、a rowdy fellow、《主に米国で用いられる》 a roughneck. となります。

「横暴」の意味

「横暴」の読み方は「おうぼう」です。

性格が悪く無法な人や様子、行為に対し使用する言葉となり、無法で乱暴な行いをすることや勝手に自分の思い通りにすることといった意味を持ちます。

これらの意味の中でも主に、権力といった自分が持つ力を使い脅すといった意味が強くなります。

「横暴」の使い方

人に対する振る舞いや態度に対し用いられる「横暴」

そのほか、そのような人に対し使用する使い方もあります。

例えば、「横暴な振る舞い」「横暴な態度」「横暴な人」「横暴が過ぎる」「横暴を働く」などと用いることができます。

「横暴」の使い方としては、実際に暴力を振るう、振るわないは関係ありません。

道理に外れ荒々しい振る舞いを行うことに対し使用することができます。

「横暴」を使った例文

・『上司の横暴な振る舞いを許すことはできません。』
・『いくらお客だからといって、あんな横暴な態度が許されるのか』
・『私の上司は実に横暴で、様々な用事を私に押し付けてきます。』
・『横暴な人は基本的に周りの人から嫌われています。』

「横暴」の類語

「横暴」の類語には、力や権力の不正な行使によって抑圧される状態を意味する、苛斂、圧制、あっ制、圧政、圧迫、制圧、抑圧、虐待、弾圧。

圧迫される感じを意味する、苛斂、圧制、あっ制、圧迫、制圧、抑圧、虐待、弾圧などがあります。

「横暴」の対義語

「横暴」の対義語には、偉ぶらず、慎ましいこと、へりくだって素直に受け入れる様子を意味する謙虚。

控えめな態度をとることを意味する、謙遜などがあります。

「乱暴」の意味

「乱暴」の読み方は、「らんぼう」です。

振る舞いが荒々しい、道理を無視して荒々しい振る舞いをする様子を意味します。

また、これら実際の暴力などに対しての意味のほか、仕事などのやり方が雑な場合、荒っぽい場合の意味もあります。

「乱暴」の使い方

振る舞いが荒々しいことを意味する、「乱暴」

使い方としては、「乱暴な運転」「乱暴な言葉」「乱暴な行動」「乱暴な振る舞い」「乱暴に扱う」などとなります。

「乱暴」を使った例文

・『彼の乱暴な運転には、いつも冷や冷やさせられる。』
・『乱暴な言葉を使ってはいけないと子供に注意する。』
・『乱暴にドアを閉めてはいけません。』
・『仕事が乱暴な人ほどミスが多い。』

「乱暴」の類語

「乱暴」の類語には、物理的または感情的にだれかを攻撃ことを意味する、襲いかかる、暴行、襲撃、襲う、強襲。

攻撃的な行為を意味する、暴状、ゲバ、ゲバルト、暴行、バイオレンス、暴挙、暴、暴力、乱行などがあります。

「乱暴」の対義語

「乱暴」の対義語には、善い行いを意味する、善行。

正しい行いを意味する、徳行があります。

まとめ

このように、「横暴」「乱暴」は一見同じ意味を持つようで細かな違いがあるため、使い分けには注意が必要です。

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