この記事では、「来れない」と「来られない」の意味や違いを分かりやすく説明していきます。
「来れない」とは?
相手が決められた集合時間に集まれないとき「来れない」【これない】といいます。
約束していた相手に用事が入ってしまったとき、簡単な言い方で素早く同僚や友人といった親しい人に状況を伝える際に使う言葉です。
使い方としては、「○○さんが風邪にかかって来れない」というように、急に病気になりこちらに「来られない」という状況のときに使います。
「来られない」とは?
目上の人が急遽こちらに来なくなった状況を敬語で伝えるのが「来られない」【こられない】です。
仕事が忙しくて行けなくなった場合や、気分が悪いといった状態であるため無理したくない状況を把握した部下が職場の人へ分かりやすく伝えます。
上司や社長に対して尊敬する気持ちを込めて使われていますし、公的な場所でも使用可能な言い方です。
「来れない」と「来られない」の違い
ここでは「来れない」と「来られない」の違いを、分かりやすく解説します。
「ら抜き言葉」として使われているのが「来れない」です。
本来なら「来られない」と「ら」を入れて使うのが正式な使い方でありますが、戦後になると若い人の間で頻繁に使われるようになり、現在もなお定着します。
軽い口調の話し言葉として「来れない」を使っても通じますが、立場のある人が職場に来るときや、文章を書くときは誤りとして受け止められるので、「来られない」を使うのが正しいと言えるのです。
「来れない」の例文
・『指を怪我した職人が来れないので、急遽新人に作業を任せた』
・『交通が止って来れない生徒を迎えに行き、野球の練習をさせた』
「来られない」の例文
・『大雨の影響で塾に来られない生徒に動画配信して授業した』
・『金銭的に無理があって来られない留学生に郵送で本を送った』
まとめ
「来」を使った言葉にはなりますが、「ら」が使われているかに注目して、正式な場面では「来られない」と伝えた方がうまく伝えられるでしょう。