「書類などがございましたら」という表現は、ビジネスの世界ではたまに見ることがあるはずです。
ここでは、「書類などがございましたら」という表現について、解説していきたいと思います。
「書類などがございましたら」とは?
「書類などがございましたら」は、「書類などがあったら」の敬語表現です。
「もしあったら」という仮定の条件の意味も含まれています。
また、「書類など」という意味は、書類及び文面や記録として残るものであり、一定のメールなども含まれます。
通例、このフレーズの後に、「送付する」「連絡する」などの表現が続きます。
「書類などがございましたら」のビジネスでの使い方や使われ方、使うときの注意点
「書類などがございましたら」は「もし書類があるならば」という意味であることは既に触れました。
ただビジネスにおけるこの意味は、相手の元にある(だろう)書類について自分が言及する場合と、逆に自分の元にある書類について自分が言及する場合の両方があり得ることに注意しましょう。
つまり、「(自分側にとって必要な相手の元にある)書類があったら」という場合と「(相手側にとって必要な自分の元にある)書類があったら」という場合の両方のケースが考えられるということです。
また、前者は相手が「保有しているかいないか、よくわからない」意味があるのに対し、後者は「保有している書類が相手に必要かどうかはわからない」という、「ございましたら」に含まれる隠された意味に違いが出てきます。
この区別は、「書類などがございましたら」の前にどんな表現があるのかによって変わります。
例えば、「データの精査に過去20年の調査結果が必要になりました。
もしそれらについての書類などがございましたら」となれば、自分にとって必要な相手の元にある(かもしれない)書類という意味になります。
逆に、「研究開発に私どもが保有しております特許情報がお役に立つ可能性があります。
もしそれらに関してご必要な書類などがございましたら」
と言えば、相手にとって必要な自分の元にある書類という意味なのです。
「書類などがございましたら」を使った例文
上記の他に考えられる例文を挙げてみましょう。
・『契約に必要な書類などがございましたら、遠慮なくお申し付けください』
・『著作物のリストが必要になりました。もしそれに類する書類などがございましたら、ご送付ください』
前者の例は、自分の元にある書類等について言及している表現です。
「書類などがございましたら」の類語を使った言いかえ
「書類などがございましたら」は、元の形は「書類などがあったら」ですが、かなり強い敬語表現となっています。
これは、「書類などがありましたら」という敬語表現の言いかえで足ります。
また、相手にとって必要な書類について言及する場合には、「書類などが必要でしたら」という敬語表現にしてしまう方が、直接的でわかりやすいかもしれません。
まとめ
「書類などがございましたら」は、「書類などがあれば」という意味であるとともに、自分にとって必要な書類にも、相手にとって必要な書類にも、両方に使える敬語表現です。