「支障」と「影響」、このふたつの言葉はどちらも日常生活やビジネスシーンで目にすることも多い言葉です。
ですがどちらも似た意味を持っている言葉であり、その違いをはっきりと理解している方はあまり多くないと思います。
それではこの記事では、「支障」と「影響」の違いについてわかりやすく説明していきたいと思います。
「支障」の意味とは?
「支障」とは、さしつかえやさしさわりをあらわしています。
なにかものごとに取り組む上で、何らかの妨げがあったり、さしつかえがあることが生じてしまったりしたときにこの言葉が使われます。
「支障が出る」や「支障をきたす」などといった使い方をします。
ものごとが円滑に進むための妨げになるもの自体を指す言葉です。
ですので、悪いことが起きたり、都合の悪いことが生じたりしたときに使うので、いい意味の言葉として使われることはありません。
「影響」の意味とは?
「影響」とは、ものごとの作用や力が他のものごとにまで及ぶことや、その結果のことをあらわしています。
「影響を及ぼす」や「影響する」などといった使い方や、「影響力」といった言葉としても使われている言葉です。
もともとはものごとの関係が密接であることをあらわしていたようですが、現代ではこのような使い方をすることはまずほとんどありません。
「影響」は、良い意味でも悪い意味でも使われ、幅広く知られ使われている言葉であり、難しい漢字ですが小学生でも使うことのある言葉です。
「支障」と「影響」の違いについて
「支障」と「影響」は、どちらもものごとに何かを及ぼすという意味を持っている言葉でした。
ですが共通の意味は持っているものの、大きく違っている点があるので、ふたつの言葉を比較しながらわかりやすく解説していきたいと思います。
まず「支障」は、ものごとに取り組む際に、なんらかの妨げやさしつかえが生じたときに使う言葉です。
良い意味で使われることはなく、悪い意味でのみ使われます。
一方で「影響」はというと、ものごとの作用や力が他のものまで伝わり、結果として変化や反応を起こさせることをいいます。
こちらは良い意味でも悪い意味でも使われ、かなり幅広く使われている言葉と言えます。
つまり「支障」は悪い意味、「影響は」良い意味と悪い意味の両方をあらわしているという点が、大きく異なっています。
「支障」を使った例文を2つ紹介
・『最近ゲームのやりすぎで寝不足になってしまい、翌朝の講義に支障をきたしてしまっている。』
・『テレワークにより家で仕事することが増えたが、どうも誘惑が多くて仕事に支障が出てしまいそうだ。』
「影響」を使った例文を2つ紹介
・『駅前を歩いていると、若い女の子はみんな同じような格好をして歩いている。韓流ブームの影響だろうか。』
・『僕が体操を始めたきっかけは、兄の影響だった。僕は全国大会に出て優勝したが、それでも兄はもっと先を行く、とても強い選手だ。』
「支障」と「影響」の違いのまとめ
いかがでしたでしょうか。
「支障」は悪い意味で使われる言葉、「影響」は良い意味でも悪い意味でも使われる言葉でした。
日常生活の中でも使う言葉ですので、ぜひ覚えておきたい言葉です。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。