この記事では、「掛かる」と「架かる」の違いを分かりやすく説明していきます。
「掛かる」とは?
上が固定された状態で、そこからぶら下がること。
上から下へ下がることを意味する「掛かる」。
そのほか、全体的に覆いかぶさることや何らかの作用や影響が及ぶことも意味する言葉となります。
「掛かる」の使い方
「掛かる」の使い方には、それぞれの意味に応じた使い方があります。
ものをぶら下げるといった意味では「鞄を壁に掛ける」や「布を掛ける」。
作用や影響が及ぶといった意味では、「エンジンを掛ける」や「迷惑を掛ける」、「時間を掛ける」、「ブレーキを掛ける」などとなります。
「架かる」とは?
片方からもう片方へまたぐように何かを渡すことを「架かる」と言います。
両端を支えにし、そこを支点にまたぐように渡されるもの。
代表的なものは「橋」となります。
橋が川を境にこちら側と向こう側に渡される場合、「架かる」となります。
「架かる」の使い方
片方からもう片方にまたぐように何かを渡すものならば、基本的にどのようなものでも「架かる」を用いることができます。
「橋が架かる」だけではなく、「鉄橋が架かる」、「つり橋が架かる」、「虹が架かる」などとなります。
「掛かる」と「架かる」の違い
同じ「かかる」でも、何が「かかる」のか。
また、どのような状態なのかによって「掛かる」と「掛かる」を使い分ける必要があります。
「掛かる」の場合、基本、何かがぶら下がることやそれによって様々な作用や影響が及ぶことを意味する際に用いる言葉となります。
そのため、使用可能な範囲も広く、様々な言葉や状態と組み合わせ用いられる言葉となります。
一方、「架かる」の場合は、片方からもう片方にまたぐように何かを渡すことを意味し、主に橋に用いられる言葉となります。
このような違いが「掛かる」と「架かる」にはあります。
「掛かる」の例文
・『左ひざが痛む私は、どうしても、右足に体重が掛かる歩き方をしてしまいます。』
・『私は、中学、高校の頃、本当に親に迷惑ばかり掛ける息子でした。反省しています。』
・『学生の頃の友人から、同窓会への参加の声が掛かりました。』
・『新しいワクチンへの不安があったため、摂取前に掛かりつけ医に色々と相談しました。』
「架かる」の例文
・『長年の島民の希望だった橋がやっと架かることになりました。』
・『洪水で切断されていた橋がやっと架かりました。』
・『この川に架かる橋は、見た目が古く、築何年になるのだろうかと不安になる。』
・『ここに架かる橋は、大勢の人や車が通ると揺れて怖いです。』
まとめ
以上が「掛かる」と「架かる」の違いです。
どのような状況を意味しているのかなどを踏まえ使い分ける必要があり、この2つ以外にも、関係することを意味する「係る」や高い所に位置することを意味する「懸かる」といった言葉との使い分けも必要です。