この記事では、「指示」と「指導」の違いを分かりやすく説明していきます。
「指示」とは?
「指示」には2つの意味があります。
ひとつは、物事をそれと指を向けて示すことです。
駅に向かいたくて地図を見ていたとします。
自分で見てもどこに駅があるのかわからないので、人に聞いてみました。
その人は、「駅はここです」と地図上の駅の部分を指でさします。
この指を向けてそれをわかるように示すことを意味する言葉です。
もう一つの意味は、物事のやり方などを示したり、命令をしたりして、人を動かすことです。
お願いすることではなく、言いつけること、つまり命令といった意味になります。
学校の避難訓練のことで説明をします。
地震があったと想定して訓練をします。
まず、地震がありましたと放送が流れます。
その後、教師が生徒に対して「机の下にもぐりなさい」などといいます。
揺れがおさまり安全だと判断できたら、外に逃げます。
このとき教師は生徒に対して「並んで校庭に出なさい」などといいます。
生徒が校庭に集まったら「整列をしなさい」といいます。
こういった、何かをしなさいと言っていることが「指示」が意味するものです。
避難訓練のときにお願いなどしていられないので、命令をしています。
「指示」の使い方
それと指で示すことの場合は、具体的な物を指すときにこの言葉を使用します。
物事のやり方を示したり、命令したりするという意味では、仕事について使うことが多いです。
「指導」とは?
「指導」には2つの意味があります。
ひとつは、ある目的が達成させるように、教えてそうなるように働きかけたり、手引きをしたりすることです。
目的の方に向かわせることをいいます。
目的の方に向かわせるとは、道路のある方向に進むという意味ではなく、達成したい事柄の方向という意味です。
バレエ教室のことで説明をします。
ここに集まっている生徒たちは、バレエをうまくなりたいと考えており、それを目的に通っています。
講師はレッスンの際に「もう少し足をあげて」「背筋をまっすぐにして」などをいい、教えます。
教えたことを守ることで、上達することが期待できます。
目的を達成することに近づくのです。
この教えて導くことを「指導」といいます。
もう一つの意味は、柔道の試合で選手の軽い違反行為に対する宣告です。
「指導」の使い方
ある目的が達成されるように手引きをすることという意味で使用をします。
命令しているのではありません。
「指示」と「指導」の違い
何かを示すという意味合いが似ていますが、2つの言葉の意味は異なります。
「指示」は言いつけることです。
命令といった意味合いになります。
「指導」は目的を達成できるように手引きをすることです。
ある方向に向かわせることを意味します。
「指示」の例文
・『指示を出す』
「指導」の例文
・『指導を受ける』
まとめ
一方は言いつけること、もう一方は教え導くことを意味しており、2つの言葉の意味は異なります。