この記事では、「抑える」と「押さえる」の違いを分かりやすく説明していきます。
「抑える」とは?
ある水準以上に高まらないようにすることを意味する「抑える」。
数値や程度として表すことができるものに対し一定よりも上に行かないようにすることを意味します。
スポーツの場合、相手の勢いをとどめること。
感情や欲望などが高ぶることをとどめるといった意味もあります。
そのほか、確保するや差し押さえる。
大切なところを把握する、しっかりと理解する、といった意味もあります。
このような意味から「抑える」を別の言葉で言い換えた場合、「食い止める」や「自分を殺す」、「制止する」、「抑圧」、「我慢」などとなります。
「抑える」の使い方
それぞれ何を「抑える」のかによって、同じ「抑える」でも意味が異なります。
例えば、ある水準以上に高まらないようにする場合の使い方の場合、「金額を抑える」、「気持ちを抑える」などとなります。
また、相手の勢いを抑える場合は、「0点に抑える」などといった使い方となります。
「押さえる」とは?
物などが動かないように力を加えることを意味する「押さえる」。
そのほか、出入り口に手などを当てて覆う行為や逃げたりしないようにしっかりと捕まえておくこと、抑圧する、といった意味もあります。
このような意味から「押さえる」を別の言葉で言い換えた場合、「固定させる」、「圧する」、「予約」などとなります。
「押さえる」の使い方
それぞれ何を「押さえる」のかによって、同じ「押さえる」でも意味が異なります。
物が動かないようにする行為としての使い方の場合、「紙を押さえる」や「ボールを押さえる」などとなります。
また、出入り口に手などをあてて覆う場合は、「傷口を押さえる」や「耳を押さえる」など。
捕まえる、抑圧するという場合は、「証拠を押さえる」、「予算を押さえる」などとなります。
「抑える」と「押さえる」の違い
同じ「おさえる」という読み方でも、意味が異なる「抑える」と「押さえる」。
「抑える」の場合、ある水準以上に高まらないようにするといった意味となり、勢いを鎮めるといった意味で用いることが多い言葉となります。
一方、「押さえる」は、何かが動かないように捕まえる、確保する、といった意味となり、このことから、状況に応じて「抑える」と「押さえる」を使い分けなければならないということがわかります。
「抑える」の例文
・『ダイエットを始めた私は、可能な限りカロリーを抑えた食事メニューを考えています。』
・『あまりにも情けない姿に怒りを抑えることができなかった。』
・『このお店は、価格を抑えた設定金額が嬉しいお店です。』
・『感情を抑え、冷静さを装いました。』
「押さえる」の例文
・『誰か、傷口を押さえてくれませんか。』
・『捜査の努力が実り、やっと証拠を押さえることができた。』
・『税金の未納がバレた結果、財産が押さえられることになりました。』
・『紙が風で飛ばないように近くにあった石で押さえる。』
まとめ
同じ読み方でも、以上のような違いがあるため注意し使い分けることが大切です。