強い気持ちをあらわす言葉として「愛してやまない」という表現があります。
この言葉は具体的にどのような意味で使われているのでしょうか。
今回は、「愛してやまない」の意味と類義語について解説します。
「愛してやまない」とは?意味
「愛してやまない」とは、「深い愛情を示すこと」を意味する言葉です。
「愛してやまない」の概要
「愛してやまない」は「愛する」「止む」「ない」の3つの言葉から成り立ちます。
慈しんだり思いをつのらせたりなど「対象に対して深い気持ちを抱き大切な存在だと思う感情」を「愛」といいます。
「愛する」とは「愛を持つこと」であり「対象に対して愛情の気持ちをおくること」を意味する表現です。
「止む」は「雨が止む」「騒音が止む」など自然発生的に起きていた現象が収まることを意味します。
「ない」は撃つ消しの助動詞です。
「愛してやまない」というのは「愛する」の反語表現です。
反語とは「いったん反対の意味を提示しそれを否定することで元々の言葉が持つ意味を強調する表現」を指します。
「愛してやまない」を分解すると「愛する」「止む」「ない」に分かれます。
構造としては「愛する」ことが「止む」ことは「ない」という形で構成されていますがもう少し分かりやすくいうと「愛が止むことはあるだろうか、いやない」という内容をあらわす言葉です。
もっとシンプルに「愛が止むことはない」とも解釈できますが意味としてはほぼ同じです。
「止む」と「ない」は言葉の中心である「愛する」を強調するために使われている似すぎません。
単純に意味だけを見ると「愛する」と「愛してやまない」に違いはありませんが程度に大きな違いが見られます。
「愛してやまない」は「愛する」よりも気持ちが強く示されており「止めようとしても止められない」「愛が止むことなく常に注がれ続けている」といったような通常ではありえないほどの惜しみない愛情を示すときに使われる表現です。
一般的には単に隙だったり慈しんだりするだけでなく「本人にも他人にも止められないほどの愛情」という大きすぎる愛情や愛情表現に対して用いられます。
いわゆる男女間の愛情ではなくスポーツチームのファンや製品のヘビーユーザーなど「見返りを求めず一方的に愛情を注ぐこと」という意味で使われます。
「愛してやまない」の言葉の使い方や使われ方
・『日本人は昔から桜を愛してやまない』
・『スポーツチームに対する愛してやまない姿勢が評価され後任サポーターに任命された』
・『大阪の人達や粉物と呼ばれる小麦粉を使った食べ物を愛してやまない』
・『うどんを愛してやまない香川県民』
「愛してやまない」の類語や言いかえ
・愛情を惜しみなく注ぐ
「損得を考えることなく愛すること」を意味する言葉です。
「愛してやまない」とはとても近しい意味合いを持つ言葉ですがこちらのほうが積極的に愛を示しています。
まとめ
「愛してやまない」という言い方はいろいろな場面で使われます。
新聞やテレビなどのマスメディアでも強い愛情を指す言葉として用いられている表現なので意味を知っておきましょう。