「愚か」という花言葉の花は、人に贈るようなものではありません。
かつてはある程度親しみの表現として使われる事もありましたが、メール文化が広まり、文脈や声のトーンが意味に大きく働く言葉は使いにくくなっています。
明確に悪意で贈るとしても、誹謗の証拠にされるだけで、良い結果にはなりません。
避けるべき花言葉として憶えておきましょう。
創作でキャラクタのイメージとして使うなら問題はありません。
「愚か」の花言葉を持つ花
「愚か」という花言葉を持つ花について、見ていきましょう。
「オダマキ(コロンバイン)」
キンポウゲ科オダマキ属の多年草です。
杯型の内側の花弁と、星のように広がった萼片が付く二重構造で、花色は白から赤、赤からオレンジ、青、複色です。
西洋で「コロンバイン」というと、喜劇のボケ役のキャラクタアイコンになっていた事から「愚か」という花言葉が付いています。
他の花言葉は「愚行」「のろま」「偽善」「不義」「遺棄」「心配して震える」「素直」「象徴」「勝利」など、良い言葉と悪い言葉が混じっています。
良い方の意味で贈りたい場合、誤解がないようカードなどで贈る言葉をはっきりさせてからにしましょう。
「アーモンド」
バラ科サクラ属の落葉樹です。
桜に似た花を咲かせ、花色は白からピンクです。
その後、梅に似た果実を付けます。
この果実の、果肉と種の殻を外したものがいわゆる「アーモンド」です。
「愚かさ」という「愚か」とほぼ同じ花言葉がついています。
これは古代ギリシャ神話に由来があります。
「トロイア戦争」から引き上げる船に、「デモフィーン」という青年がいました。
彼の船は難破し、漂着したトラキアで、王女「フィリス」と恋に落ちます。
やがて船の修復が終わり「また戻って来る」と約束して、デモフィーンはギリシャへ帰りました。
ですが、フィリスがいつまで待ってもデモフィーンは帰って来ず、絶望した彼女はそのまま命を落としました。
その後再び訪れたデモフィーンを出迎えたのは、墓地の傍らに生えた「アーモンド」の木だけだったのです。
「愚かさ」は、デモフィーンの自責を表す花言葉です。
他の花言葉は「無分別」「軽率」「希望」「真心の愛」「永久の優しさ」で、こちらも良い言葉と悪い言葉が混じります。
他に「ゼラニウム」にも「愚かさ」、「ザクロ」に「愚かしさ」という花言葉が付きます。
「愚か」と似た意味の花言葉を持つ花
「愚か」に似た意味の花言葉を持つ花は、多数見られます。
「ヒヤシンス」「タンポポ(蒲公英)」に「無分別」、「ストック」に「単純」という花言葉が付きます。
思慮の足りなさの意味で、「ガマ(蒲)」の「慌て者」、「ホウセンカ(鳳仙花)」の「短気」も「愚か」と思われるでしょう。
「愚か」な時期が後で実を結ぶという意味なら、「ツルウメモドキ(蔓梅擬)」の「大器晩成」も、近い意味で使えます。
他に、それを魅力に呼び変えた「無邪気」「愛嬌」なども含めると、様々な花が当てはまります。
まとめ
「愚か」という花言葉を持つ花は「オダマキ」「アーモンド」「ゼラニウム」「ザクロ」です。
似た意味の花言葉を持つ花として「ヒヤシンス」「タンポポ」「ストック」「ガマ」「ホウセンカ」「ツルウメモドキ」などがあります。
他にも取り方次第で「愚か」と解釈出来る言葉や、良い意味での言い換えなどもあるため、知っておけば、花選びの幅が広がるでしょう。