「悪しからず」とは?ビジネスメールや敬語の使い方を徹底解釈

「悪しからず」とは? ビジネス用語

「悪しからず」とは、どのような意味で使われるのでしょうか?

今回は「悪しからず」について詳しく見てみましょう。

「悪しからず」とは?

「悪しからず」は何かを相手にお願いをしたけれども、断られた際に、相手が「悪く思わないで」と返す時に使う言葉です。

よって、「悪く思わないで」という意味になります。

「悪しからず」のビジネスメールや会話での使い方や使われ方、使うときの注意点

「悪しからず」はビジネスで使っても良いかと尋ねると、賛否が分かれる様な言葉です。

「悪く思わないで」という意味であっても、相手のその時の心境、切羽詰まった状況、その時の困り具合を貴方は把握することは難しいでしょう。

「悪」の漢字のイメージと「あしからず」の言い方がそっけない、あしらわれたという感情、不愉快さを相手にもたれても仕方ないからです。

「悪しからずご了承ください」はほぼ定型文になっているのでビジネスで使うことは可能であるが、中には不愉快に感じる人もいるので、注意が必要というのが現状です。

「悪しからず」の正しい文章表現

【例1】
例えば、貴方がBさんから、仕事の依頼の相談があったとします。

Bさんは社外の方です。

Bさんとはこれまで、色々と仕事でのお付き合いがある方で、上司もその事は把握済であるとします。

今あなたは、色々と仕事を抱えており、全てが進捗通りに進んでいるとはいえ、カツカツ状態であったとします。

その場合、社外の仕事を受けるには上司の承諾は必須で、今の状況下では、上司は却下せざるを得ないことは、貴方自身も明らかに分かると仮定します。

その場合のBさんへの回答の正しい例です。

ご依頼の件、工数不足でお受けできず、不本意ですがご了承下さい。

ご要望にお応えできず、不本意ながら、悪く思わないでください。

【例2】
ご質問の件、お答えできず、申し訳ありません。

「悪しからず」を使った例文

・『悪しからずご了承ください』(こちら側に不備がなく、予想外の事が原因の場合)
・『どうか、あしからず、ご了承ください』(「どうか」を付け、ひらがなにかえ、不愉快に感じるリスクを軽減した使い方です)
・『ご依頼の件、工数不足でお受けできず、不本意ですがご了承下さい』
・『ご質問の件、お答えできず、申し訳ありません』
例文の上2つはどうしても「悪しからず」を使った例です。

下2つの例は相手に不愉快に思われることを避け、別の言い方に置き換えた例文です。

「悪しからず」の類語や言い替え

言い換えとしては、「恐縮ですが」、あるいは「申し訳ありませんが」があります。

「悪しからず」の意味を記載した様に、「気を悪くしないでください」「悪く思わないで下さい」とあるので、その様な気持ちが前面に出る様に置き換えると、相手が不愉快に思うか否かを気にすることもないので、楽に使えます。

まとめ

「悪しからず」は相手の感情を左右しかねない言葉なので、無理に使うことはお勧めできかねます。

それよりも、「悪しからず」の意味合いを前面に出した言い換え「恐縮ですが」、あるいは「申し訳ありませんが」の方が無難であると述べました。

「君子危うきに近寄らず」の様だと言うと、分かりやすいでしょうか。

言い換え文を上手く活用して下さい。

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