「差し替えさせていただきます」とは?ビジネスメールや敬語の使い方を徹底解釈

「差し替えさせていただきます」とは? ビジネス用語

ビジネスでは、商品や提供している商品以外の物などに、ミスや欠陥などが発生してしまうことあります。

そのような場合の対応として、「差し替えさせていただきます」というフレーズの出番があり、今回はこのフレーズについて解説してみたいと思います。

「差し替えさせていただきます」とは?

まず、名詞「差し替え」の意味について把握しておきましょう。

「取り替えること」を意味し、チラシや本などの印刷物あるいはデータなどの場合には、それ自体ではなく、印刷する字やページもしくは内容のみ替えることを意味する場合もあります。

もちろん、印刷物やデータの入ったメディア本体ごと「取り替える」こともあり、どちらにも使用可能です。

尚、ビジネスでは、どちらかというと印刷物やデータなどの「情報系」の取り替えに、この言葉が使用される傾向が見られます。

注意点としては、動詞「差し替える」の名詞形と同じく連用形も「差し替え」になっていることです。

このフレーズの場合は、「させていただく」との関係で、「差し替え」が動詞の連用形となっています。

次にポイントとなるのが「させていただきます」の部分でしょう。

これは、「させてもらう」の謙譲表現「させていただく」の連用形「させていただき」に、丁寧表現をつくる助動詞の「ます」が付いた形です。

一方で「させていただく」が使用可能なのは、「相手か第三者による許可」があって「行為自体は自分のためにする」場合のみとルールで決まっています。

「差し替え」は勝手にできませんから「相手の許可が必要」であり、差し替えは相手のためにもなりますが、「自分のミスを挽回するため」でもあるので、この2つの条件を満たしており、使用可能という結論になります。

以上を踏まえると、このフレーズの全体を通した意味は、「取り替えさせてもらう」という内容を丁寧な謙譲表現にしたものとなるわけです。

「差し替えさせていただきます」のビジネスでの使い方や使われ方、使うときの注意点

問題が発生した品や情報は、放置したままではビジネスの信頼に関わります。

つまり、「交換」が必要になるためこのフレーズが使われるのです。

当然自分の側の失態ですから、強めの謙譲表現である「させていただきます」が使われています。

「差し替えさせていただきます」を使った例文

それでは、実際に考えられる例文を挙げてみましょう。

・『送信したデータに誤りが見つかりましたので、改めて差し替えさせていただきます』
・『書類に不備が見つかりましたので、訂正版に差し替えさせていただきます』

「差し替えさせていただきます」の類語による言いかえ

「差し替える」の言いかえとしては、既出の「取り替える」が筆頭に挙げられますが、「交換する」「入れ替える」でも良いでしょう。

「交換させていただきます」などとなります。

また「させていただきます」の部分をシンプルに「いたします」という謙譲表現にしても問題はありません。

ただ、「させていただく」系はやや過剰表現とされることもある一方、完全に自分のミスで相手に迷惑をかけている今回のフレーズでは、むしろ「させていただく」の適切な使用パターンと考えられます。

ですから、言いかえしないままの方が適切と言えるでしょう。

まとめ

「差し替えさせていただきます」というフレーズは、品物や印刷物の内容、データなどに問題がある場合、それらを正しいものと取り替える場合に用います。

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