この記事では、「巧言令色」と「質実剛健」の違いを分かりやすく説明していきます。
「巧言令色」とは?
「巧言令色」は「こうげんれいしょく」と読みます。
意味は「心にもない表情で、言葉を飾り立てて、人にこびへつらうこと」です。
自分にとって有益であると思われる人物に対して、やたらとお世辞を使い、にこやかな顔つきで、取り入ろうとすることを表します。
「巧言令色」の言葉の解説
「巧言令色」は「巧みな言葉で、顔色をとりつくろって取り入る」という意味の四字熟語です。
中国の歴史書「論語(ろんご)」に記されている故事に由来しています。
文中で有名な思想家「孔子(こうし)」が「巧言令色鮮し仁(巧言令色は仁が少ない)」と言ったとされています。
これは「言葉を飾って相手に取り入ろうとする態度を取るのは、徳からはほど遠い」という意味です。
ここから「言葉を飾り立てて、人の顔色をうかがい、こびへつらうこと」として使われる様になりました。
「質実剛健」とは?
「質実剛健」は「しつじつごうけん」と読みます。
意味は「外見は飾り気がなく、内面は真面目、身体は健康で丈夫な様子」です。
その人の人となりが、見た目は質素で根は誠実、体が丈夫なのが理想であるということを表します。
「質実剛健」の言葉の解説
「質実剛健」は「質素で誠実、心身がたくましいこと」という意味の四字熟語です。
明治時代に天皇より発布された「戊申詔書(ぼしんしょうしょ)」に記されていた内容が由来とされています。
国力を付けるために、「勤勉倹約すること」「飾らず質素にすること」などが定められました。
この内容により「質実剛健」という言葉が作られたのです。
「巧言令色」と「質実剛健」の違い
「巧言令色」は「言葉を飾り立てて、人の顔色をうかがい、こびへつらうこと」です。
「質実剛健」は「質素で誠実、心身共に健康で丈夫なこと」です。
まとめ
今回は「巧言令色」と「質実剛健」について紹介しました。
それぞれの違いを理解して、正しく使える様にしておきましょう。