「卓越」と「卓抜」の違いとは?分かりやすく解釈

「卓越」と「卓抜」の違いとは? 言葉の違い【2語】

この記事では、「卓越」「卓抜」の違いを分かりやすく説明していきます。

「卓越」とは?

「卓越」とは他の人や物と比較した場合、圧倒的に上回っていることを指す言葉です。

人であれば何かの技術や知識に身体能力、物の場合は性能や強度など、何を比較するかに関わらず、その一面、あるいは様々な要素が、他のものよりはるかに上回っている事を「卓越」と言います。

また言葉自体の定義とは別として、「卓越」は比較対象が多い中で、その多い比較対象のどれよりも群を抜いて優秀であるというニュアンスを持って使われる言葉です。

そのため人であれば、その業界や国などで見ても類を見ないほど優れている人が「卓越」している人であり、社内でトップ、町内一のような小規模なグループで突出している人は「卓越」しているとは言われません。

多くの人や物と比べて、それでもなお他の比較対象を圧倒的に上回っていることが「卓越」です。

「卓抜」とは?

「卓抜」とは同類の中で比較した場合に、他の人や物よりも抜きん出て優れていることです。

例えばある会社の営業部で2位に大差をつけて多くの契約を結んできた営業マン、町内会のスポーツ大会で他の参加者を寄せ付けず優勝した町民のように、なにかのグループ内で他者よりも大きく優秀な一面を見せる人や物が「卓抜」していると言えます。

同類の中では非常に優秀というだけなので、もっと大きな括りで見れば大したことない人や物が存在していることも珍しくありません。

運動音痴の集団の中で人並みに運動できる人も、その集団の中では「卓抜」していると言えます。

あくまでもそれの周囲やそれに似た集団の中では非常に優れているだけというものを指すのが「卓抜」であり、それが本当に優れているかは別の話です。

「卓越」と「卓抜」の違い

「卓越」「卓抜」の違いを、分かりやすく解説します。

「卓越」は他の人や物と比較しても比較にならないくらい優れていることで、「卓抜」は同類の中で大きく優れていることを指す言葉です。

「卓越」は国や業界全体など大きな範囲で見ても圧倒的な人や物について使われる言葉ですが、「卓抜」はそれが所属しているグループや組織内など、比較対象が多くない内で優れている事を指します。

「卓越」は他の誰や何と比べてもはるかに高い能力やスペックを持っていますが、「卓抜」の場合は同類以外の同じ分野で優れている何かと比較した場合には、特別優秀とは限りません。

広い範囲で他者を寄せ付けないほど優秀であることが「卓越」、狭い範囲で他者より目立つくらい優秀であることが「卓抜」と言えます。

まとめ

「卓越」は国内一や世界一など広い範囲で誇れるほど優秀なことですが、「卓抜」は狭い範囲内では優れているというだけなので、井の中の蛙であることもしばしばあります。

「卓抜」していると言われた人はそれに慢心せず、「卓越」していると言われることを目指すべきでしょう。

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