この記事では、「前代未聞」と「前人未到」の違いを分かりやすく説明していきます。
「前代未聞」とは?
「前代未聞」とはこれまでに聞いたこともないような珍しいことを指します。
特にこれまで起きたことがないような大変な問題のようなネガティブな出来事について使われがちです。
ただし必ずしも悪い出来事のみに使われるわけではありません。
また過去に同じような出来事があったとしても、通常では起こり得ないくらい規模や程度が甚大なことも指します。
たとえば東北地方太平洋沖地震は大地震として見れば過去にも他国にも近い規模の大震災の例はありますが、ここまでの大地震は滅多にないという意味で「前代未聞」の震災と呼ばれました。
「前人未到」とは?
「前人未到」とは今までだれも成し遂げられていないことです。
誰も足を踏み入れたことがないという意味の前人未踏とは、未踏は場所なのに対して未到は境地や記録を指す別の言葉として扱うこともあれば、同じ言葉として扱うこともあります。
基本的に「前人未到」という場合挑戦した人や同じ道を進んだ人はいるけれど、誰もそこまでは行けなかったというニュアンスを含んでおり、それ自体がすごいことというようなポジティブなことに使われる言葉です。
「前代未聞」と「前人未到」の違い
「前代未聞」と「前人未到」の違いを、分かりやすく解説します。
これまで聞いたことがないほど珍しいことが「前代未聞」で、これまで誰も成し遂げられなかったことが「前人未到」です。
「前代未聞」は大変な問題のようなネガティブな出来事に使われることが多いですが、「前人未到」は挑戦した人が誰も達成できなかったというような偉業というような褒め言葉的な意味で使われます。
まとめ
「前代未聞」は過去に例があったりネガティブなことに使われがちで、「前人未到」は過去に例が全くなくポジティブに使われがちというのが大まかな違いと言えます。
ただし頭抜けた新記録が「前代未聞」の記録と言われたり「前人未到」の記録と言われることもあるので、絶対的な違いではなくあくまで傾向的な違いと思っておくべきでしょう。