この記事では、「傲慢」と「強欲」の違いを分かりやすく説明していきます。
「傲慢」とは?
他人を軽くみて、思い上がった行動をすること、またそのさまです。
「傲」は、あなどる、人を見下す、「慢」は、おごる、あなどるという意味を持つ漢字です。
このことからも、この言葉は人を見下すこと、侮ることを意味しているのがわかります。
たとえば、自分は年収が1億円以上で大金持ち、他人は平均的な年収で数百万円程度。
1億円からみると数百万円はたいしたことがなく見えることでしょう。
これが、軽く見るです。
他人のことをたいしたことがないと思うだけのことではなく、思い上がった行動をするという意味も含まれています。
たとえば、ドラマの中で描かれる貴族のお嬢様は、このような態度をとっていることが少なくありません。
召使にあれこれ指示を出し、召使がどれほど大変であるかを全く考えません。
平民の気持ちも考えません。
周りは自分ほどのものではないとし、自分のことしか考えていない態度です。
「傲慢」の使い方
他人を軽くみて、思い上がった行動をするさまを指して使用します。
ようすを指す言葉であり、人を意味しているのではありません。
「強欲」とは?
欲が非常に深いことです。
「欲」は、ほしがる、ほしがる気持ち、「強」は、つよいという意味を持つ漢字です。
漢字が持つ意味から、「強欲」が指すものがわかります。
何かを欲しいという気持ちを持つ人は少なくありません。
おもちゃが欲しい、洋服が欲しい、車が欲しいなど、いろいろとあることでしょう。
このような気持ちを持つ人は少なくありません。
軽い程度の欲しいという気持ちは、この言葉は指していません。
この言葉が意味するのは、程度が非常に強いものです。
「何が何でも」という強い気持ちがあります。
「強欲」の使い方
欲しがる気持ちの程度がはなはだしいさまを指して使用する言葉です。
たとえば、子どもがおもちゃを欲しいと売り場で叫んでいたとします。
親に「だめです」といわれて、しぶしぶであってもそれに従うようなものを、この言葉は指しているのではありません。
人を指しているのではなく、ようすを指して使用をします。
「傲慢」と「強欲」の違い
好ましいイメージを持たれない2つの言葉で、こういった特徴を持っている人に対して、似たようなイメージを持ちやすいです。
しかし、同じ意味なのではありません。
前者の言葉は、おごりたかぶって人を低くみることを意味しています。
後者の言葉は、欲しがる気持ちが強いさまを意味しています。
他人は関係ありません。
「傲慢」の例文
・『傲慢で近寄りたくない』
・『傲慢なイメージを持っている』
・『傲慢さがもたらした結果だ』
「強欲」の例文
・『強欲な役人』
・『強欲だと非難された』
・『あの人は強欲だと思う』
まとめ
あまりよいイメージを持たれず、似たイメージを抱きがちですが、意味していることは違います。