「借りパク」とは意味や概要、類語や例文などを解説

「借りパク」とは 言葉の意味

「借りパク」の解説

「借りパク」「かりぱく」と読みます。

意味は「意図的に物を借りて返さないこと」「物を借りてつい返しそびれること」です。

どちらも元はゲームソフトの貸し借りに使われる言葉でした。

「意図的に物を借りて返さないこと」という場合、後輩や気の弱い友人などから自分のものにする為にゲームを借りて、わざと返さないことを表します。

相手が自分に対して強い態度で返せと言えないことを知っていて、わざと目当てのゲームを借りて、そのまま知らんふりするのです。

こちらは故意にしていることから、厳密には窃盗行為に当たります。

「物を借りてつい返しそびれること」という場合、ゲームを借りたものの、クリアするまでに時間がかかってしまい、次第にお互い環境が変化して疎遠になり、そのまま返せずに年月が過ぎてしまうことを言います。

借りた本人は「いつか返そう」と思っていても、貸した方が既にそのゲームに興味を失っていて、貸したことさえ忘れているというケースも少なくありません。

「借りパク」は、本来こちらの意味で使われていた言葉で、借りた人に「返すべきである」という気持ちがあり、後から「じつは借りパクしていた」と笑って済ませる時の表現でした。

「パク」の由来は、犯罪者が警察に逮捕されることを「捕縛(ほばく)する」と言い、ここから「縛る(ばくる)」「パクる」になったと言われています。

次第に意味が「捕まる」から「物を盗む」として使われる様になりました。

「借りパク」の使われ方

「借りパク」は、「借りたものを自分のものにする」という意味で使われます。

「借りパクする」「借りパクされた」と助動詞を伴って使われることが多くなります。

使い方によっては人を非難する意味になるので注意が必要です。

「意図的に借りて返さない人」の場合は、常識に外れる行動ですので非難されても仕方がありませんが、「返しそびれているだけの人」の場合、周囲に「借りパクされた」などと言いふらすと相手との関係がわるくなってしまう場合もあります。

「借りパク」の例文

「借りパク」の例文を紹介します。

「借りパクしたと言われたが、貸したことを忘れていた」
何年も経って友達からあるものを借りたままだと言われたのですが、貸したことすらすっかり忘れていたことを表しています。

「借りパクされても言える相手じゃない」
相手の方が立場や力が上で、借りたまま返して貰えなくても強い態度で返却を迫れない状態を表しています。

「借りパクされるのを覚悟で貸した方がいいよ」
友達が大切なゲームソフトを人に貸そうとしているので、返ってこないかも知れないよと忠告してあげています。

「ゲームを借りパクしたことがずっと気になっている」
友達からゲームを借りたまま、返しそびえれている状態で、自分で気になって仕方がないことを表しています。

「借りパク」の類語・言い換え表現・関連語

「借りパク」の類語・言い換え表現・関連語を紹介します。

着服(ちゃくふく)

他人の金品を無断で取って、ちゃっかり自分のものにする行為のことです。

ネコババ

拾った物や偶然手に入れた物をこっそり自分の物にすることです。

猫がふんに砂や泥をかけて隠してしまう習性があることに由来しています。

「借りパク」の英語

「借りパク」に該当する英語表現はありません。

似たような表現に“He borrowed my game for good. (彼は私のゲームを永久に借りている=借りパクした)”があります。

「盗む」「取る」という事実がないので、遠まわしに表現するしかないのです。

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