「会社」と「企業」の違いとは?使い方や例文も徹底的に解釈

「会社」と「企業」の違いとは? 言葉の違い【2語】

この記事では、「企業」「会社」の違いや使い方を分かりやすく説明していきます。

「企業」と「会社」の違い

「企業」「会社」は日常生活でよく口にしたり耳にする言葉です。

同じような意味を持つので、このふたつの言葉の意味の違いを意識せずに使用している人も少なくありません。

「会社説明会」「企業説明会」「会社の業績」「企業の業績」の違いをはっきりと説明できる人はそう多くないはずです。

プライベートな会話では、このふたつの言葉の意味の違いにそれほどこだわらなくても問題はありません。

しかし「企業」「会社」には、はっきりとした違いがあります。

そのためにビジネスシーンなどにおいては、しっかりとこのふたつの言葉を使い分けることが大切になります。

さて意味の違いですが、「企業」には法的な定義はなく、利益を目的として計画に沿って経済活動している組織または個人にあてはめられます。

しかし「会社」は法人としての届け出を済ませてこそ初めて「会社」と名乗れます。

これが「企業」「会社」の明確な違いです。

「企業」と「会社」の使い方の違い

「企業」よりも「会社」という言葉の方を頻繁に耳にします。

「会社人間」「会社の規定」「会社の保養所」などがその一例です。

しかし「企業」の方が法的な定義がなく、広義な意味で使用できる言葉です。

ちなみに個人事業主のお店も「企業」に含まれます。

しかし「会社」は法人としての届け出がされていることが条件になります。

つまり「企業」というカテゴリーの中に「会社」があると考えてください。

そのために初対面の人などには「どのような会社にお勤めですか」より「どのような企業にお勤めですか」と質問する方が好ましいこともあります。

「企業」と「会社」の英語表記の違い

「企業」を英語で表現する場合には「enterprise」「company」「corporation」「firm」などを使用します。

企業は「business」「organization」「corporation」「company」で表現できます。

「企業」の意味

「企業」は(きぎょう)と読みます。

「合同企業説明会」「大手企業」「中小企業」「ベンチャー企業」など「企業」が含まれる言葉は誰でも耳にしたことがあります。

「企業」の意味を調べると、営利を目的に特定の計画に沿って生産・販売・サービスなどの経済活動する組織とあります。

日本などの資本主義国においては、この組織とは民間人による私企業を意味します。

また組織ではなく個人が事業主として経済活動している場合も「企業」と呼びます。

そして「企業」という枠の中には「会社」「法人」などのいろいろな集団が含まれています。

「企業」の使い方

「企業」は利益を目的として経済活動を行なっている組織や事業主に当てはられ、法律的な定義はありません。

また私企業ではなく国や地方公共団体がもつ国営企業・公営企業・公団公庫は「公企業」と言います。

しかし通常「企業」「私企業」を意味します。

しかし「企業」よりも「会社」という言葉の方が好んで使われているのも事実です。

「企業」を使った例文

・『彼はベンチャー企業の社長として年収3億円だとの噂がある』
・『就職活動のため、積極的に企業説明会に参加すべきだ』
・『うちは零細企業なので、ボーナスは期待しないでください』
・『彼は大企業に勤めていたけれど、やりたいことがあって転職したらしい』

「企業」の類語

「企業」の類語には「会社」「エンタープライズ」「商い」「仕事」などがあります。

「企業」の対義語

「企業」の対義語は見当たりません。

しかし「私企業」を意味するとすれば、その反対の意味を持つ言葉は「公企業」になります。

「会社」の意味

「会社」は(かいしゃ)と読みます。

「会社に遅刻する」「会社人間」「会社の飲み会」などの言葉は社会人であればよく耳にします。

特に日本では「会社」が生活の中心と考えている人が少なくないのが現状です。

欧米などでは仕事の後に同僚と飲み会、つまり「会社の飲み会」に参加するなどは珍しいことです。

仕事とプライベートをはっきりと区別する文化があるからでしょう。

さて「会社」の意味はふたつあります。

ひとつは「株式会社」「合名会社」「合資会社」「合同会社」の4つの会社法に基づいて設立された法人のことで、もうひとつは、同じ目的を持って物事を遂行する組織や結社のことになります。

「会社」として認められるためには、組織や結社は法務省に法人として届け出をしなくてはなりません。

この届け出をしていない場合には、「企業」と呼べても「会社」とは呼べないのです。

「会社」の使い方

「会社」は日常の生活の中で頻繁に口にされる言葉です。

職業を「会社員」と表現することもできます。

どんなに小さな会社でもそこに雇われていれば「会社員」と名乗ることはできます。

しかし個人事業主が運営しているお店などは「会社」とは言えないので、そこで働いていても「会社員」にはなりません。

「会社」を使った例文

・『会社の同僚と久しぶりに飲みに行くから、今夜は多分遅くなると思う』
・『あそこは会社内で派閥があるために、経営が上手くいかないと耳にした』
・『残業だらけのこんなブラックな会社は、今すぐにでも辞めたいと思うよ』
・『彼は会社人間だから、ここ3年は休暇なんてとったことはないよ』

「会社」の類語

「会社」の類語には「企業」「エンタープライズ」「カンパニー」「公司」などがあります。

「会社」の対義語

「会社」の対義語として明確なものは見当たりません。

しかし「個人」という言葉が「会社」と相対する 位置にあると考えられます。

まとめ

「企業」「会社」はどちらも利益を得ることを目的に経済活動している組織を表します。

しかし「企業」は個人事業主も含んでいます。

子供などは「企業」という言葉を知らないために、全てを「会社」で表現しますが、社会人ともなれば「企業」「会社」 の意味を理解して、きちんと使い分けるようにしておくことが大切です。

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