この記事では、「万策尽きる」と「万事休す」の違いを分かりやすく説明していきます。
「万策尽きる」とは?
万策尽きるとは、あらゆる方法や手段を試してみたけれど上手く行かず打つ手がなくなってしまったことをいいます。
考えうる全ての方法をやりつくしてしまい、どうすることもできない状況を表す慣用句です。
万策には、「あらゆる方策、できる限りの手立て」といった意味があります。
「万事休す」とは?
万事休すとは、もうそれ以上できることがなくなることをいいます。
もはや施す手段がなく、お終いになることを表しています。
「万事」には「あらゆること、すべてのこと」といった意味があり、「休す」にはお休みという意味ではなくすべて終わりになるという意味があります。
そのため万事休すは、何をしても駄目だという場合に使われる言葉です。
語源は中国の宋史という歴史書にあります。
地方長官が自分の息子の悪行を見逃す様子を見て、領民が「万事休す」と嘆いたという話が載っています。
「万策尽きる」と「万事休す」の違い
万策尽きるも万事休すも、それ以上どうすることもできない状況を表しています。
万策尽きるの場合にはあらゆる方法を試してみたけど上手くいかなかったという意味が強調されていて、万事休すの方はお終いだというニュアンスが強調されています。
「万策尽きる」の例文
・『業績の落ち込みを何とか回復させようと頑張ったが万策尽きて倒産するしかなくなった』
・『万策尽きるまで諦めてはいけない』
「万事休す」の例文
・『会社の資金繰りが上手くいかず万事休すだ』
・『9回にピッチャーが打たれ10点も取られてしまったので万事休すだろう』
まとめ
万策尽きるも万事休すも、それ以上どうすることもできない状況を表す言葉です。
万策尽きるはあらゆる方法を試したけれど上手く行かなかったという意味が強調されていて、万事休すはもうお終いだという意味が強調されています。