「万を辞して」と「満を持して」の違いとは?意味や違いを分かりやすく解釈

「万を辞して」と「満を持して」の違いとは? 言葉の違い【2語】

この記事では、「万を辞して」「満を持して」の違いを分かりやすく説明していきます。

「万を辞して」とは?

「万を辞して」という言葉はありません。

「満を持して」の漢字を間違えていると考えられます。

「満を持して」「まんをじして」と読むので、同じ音の漢字を当てはめると「万を辞して」としてしまうことがあるのです。

「満を持して」とは?

満を持してとは、準備万端整えて機会を待つことや事を実行するのに絶好のチャンスが巡って来ることをいいます。

満を持しての語源は、中国の史記という書物にあります。

史記は、中国の前漢時代に司馬遷という人物によって編纂された歴史書です。

この中に「持満(ジーマン)」という言葉があり、「満」は弓を引き絞った状態のことを表しています。

「持」はその状態を保っていることを表しており、弓を引き絞ったまま待機している状態です。

そこから十分に準備をしていることを表すようになりました。

「万を辞して」と「満を持して」の違い

「まんをじして」という言葉には、「満を持して」という漢字が使われます。

「まん」というと「万」という漢字をイメージする人も多いですし、「じして」という場合にも「持」より「辞」という漢字の方がイメージしやすいです。

そのため漢字の表記を間違いやすいのですが、正しい漢字は「満を持して」になります。

「万を辞して」と書いてしまうと間違いになるので注意が必要です。

「満を持して」の例文

・『地道な練習を積み重ねてきた選手たちは満を持してオリンピックの決勝戦に挑みます』
・『女優になることを夢見ていた彼女は満を持して初舞台の日を迎えました』
・『満を持して登場した大スターを聴衆は拍手喝采で迎えています』
・『私は満を持して今度の選挙に出馬したいと思っています』

まとめ

「万を辞して」「満を持して」の漢字を間違えたものです。

「万を辞して」という言葉は存在しません。

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