この記事では、「一心不乱」【いっしんふらん】と「無我夢中」【むがむちゅう】の意味や違いを分かりやすく説明していきます。
「一心不乱」とは?意味
やりたいと思うことに集中してやることを「一心不乱」【いっしんふらん】といいます。
他のことに気をとられずに、物事をやる様子は乱れたように踊っているかに見えるのです。
言葉の由来は阿弥陀経からきているもので、臨終のとき、一心不乱にお経を唱えると仏様が聖者と共に現れて、極楽国土になるという意味からきています。
「無我夢中」とは?意味
食事することすら忘れるほど物事に集中して、没頭することを「無我夢中」【むがむちゅう】といいます。
熱中することで本来自分がやるべきことを忘れてしまうほど没頭するという意味があるわけです。
「我が無し」と読む「無我」は「我を張らない」という意味があり、夢の中となる「夢中」を掛け合わせています。
「無我夢中で食べる」といえば、周囲に目もくれずに食べる様子が伝わるでしょう。
「一心不乱」と「無我夢中」の違い
「一心不乱」と「無我夢中」の違いを、分かりやすく解説します。
一つのことに集中して取り掛かることを「一心不乱」といい、髪の毛が乱れてもまったく気にせず、実行するさまを表します。
よく使われているのが職場であり、仕事を早く終わらせたいといったとき、人は一心に気を集中させるのです。
もう一方の「無我夢中」は、集中して没頭することを意味しています。
好きなことに無我夢中で取り組むといった状況のときに使うわけです。
「一心不乱」の例文
・『戦争孤児の貴重な言葉を後世に残すため、一心不乱に書き留めた』
・『一週間後に大学受験が迫っているので、一心不乱に勉強した』
「無我夢中」の例文
・『早く仕事を終わらせようと、無我夢中で書類を作成した』
・『川が氾濫したので、猫を抱えて無我夢中で高台に逃げた』
まとめ
どちらも必死に物事に取り掛かるとき使う言葉ですが、使う状況や意味に違いがありますので、自分なりにうまく使い分けてみるといいでしょう。