「一張羅」と「よそゆき」はいずれもファッションに関する言葉ですが、意味が異なるため区別して覚えることが必要です。
この記事では、「一張羅」と「よそゆき」の違いを分かりやすく説明していきます。
「一張羅」とは?
「一張羅」は「いっちょうら」と読む言葉で、「保有する衣服の中で最も上等なもの」という意味があるほか、「その人が唯一保有している衣服」という意味も持ち合わせています。
「一張羅」は「1本のロウソク」を意味する「一挺蝋」という言葉が由来と考えられています。
「一挺蝋」は「いっちゃうらう」と読み、かつてロウソクが高価だった時代に、来客をもてなすためのロウソクが1本しか購入できず、それを使い切って惨めな思いをする状況を表現した言葉です。
その後、それが転じて「高価で上等な服」「たった一着の服」の意味で使われるようになり、発音がなまって「一張羅」と呼ばれるようになったそうです。
「よそゆき」とは?
「よそゆき」は「外出する際の服装や持ち物」を意味し、漢字を使って「余所行き」と記される場合もあります。
そのほか、「外出すること」や「普段の生活とは異なるかしこまった言動」のことを示す場合もあります。
「一張羅」と「よそゆき」の違い
「一張羅」と「よそゆき」の違いを分かりやすく解説します。
「一張羅」は「保有する衣服の中で最も上等なもの」や「その人が唯一保有している衣服」といった意味があります。
現在では主に前者の意味で使用される機会が多く、慶事の際に着用する「晴れ着」や「ドレス」のほか、公私を問わず特別な日、大事な日に身につける上等な衣服のことを指します。
一方、「よそゆき」は「外出する際の服装や持ち物」を意味します。
部屋着や普段着よりは改まった服装ですが、「一張羅に比べるとカジュアルな装い」というニュアンスがあります。
まとめ
「一張羅」は「保有する衣服の中で最も上等なもの」や「その人が唯一保有している衣服」を示し、「よそゆき」は「外出する際の服装や持ち物」を示します、両者の意味を正しく認識して、場面に応じて使い分けましょう。
ぜひ語彙力アップに活用してください。