「一周回って」とは?意味や言葉の使い方、概要(元ネタ)など

「一周回って」とは? 言葉の意味

ネットやテレビで耳にする言葉に「一周回って」という表現があります。

この言葉は土のような意味で使われているのでしょうか。

今回は、「一周回って」の意味と類似表現について解説します。

「一周回って」とは?意味

「一周回って」とは、「価値がないと思われていたものが巡り巡って新たな価値を見いだされること」を意味する言葉です。

「一周回って」の概要

「一周回って」「一周」とは360度、つまり「円の一周」を表します。

地球上である地点から遠ざかるとき、半径よりも短い距離までは元の地点から離れていますが半径を超えてからも移動を続けると逆に元の地点にどんどん近づいていきます。

移動を続けると最終的には元のスタート視点に戻ってしまいますが、そのようなさまを指すのが「一周回って」です。

「一周回って」という表現は主に価値観に対して使います。

あるものが優れていると評価されたとき、いいものとされる基準から遠ざかれば遠ざかるほど劣っていると評価されます。

例えば、きれいな新品はいいものであると評価されるのに対し汚れたものは程度がひどくなるほど悪いものとみなされるのが一般的な扱いです。

基準から遠ざかれば遠ざかるほど評価が下がり劣ったものと見られますが、物の価値観というのは絶対的なものではありません。

新しい価値観の発見や思考の変化によりこれまで劣っているとされていたものがある瞬間を境に優れたものとして扱われることがあります。

このように「本来の価値観では劣っているとみなされるようなものが時代や基準の違いにより評価が一変すること」を指す言葉が「一周回って」です。

洋服は誰も袖を通していない新品の価値が高く使用済みの中古品だと価値が大きく下がるものですが、着古した味わいなどが評価されると価値が劣るはずの中古品の評価は大きく上がり新品と同等かそれ以上の価値がつけられます。

その他にも時代遅れとされていたものが時代の変遷によりレトロな味わいだと評価されたりヘタクソな絵に味わいがあると逆転の評価を受けたりなど「逆方向のベクトルにふれることで正常な評価基準とは別の価値が生まれる現象」「一周回って」の意味合いです。

「一周回って」の言葉の使い方や使われ方

・『古臭い家電が一周回って味わい深いと評価されている』
・『あまりにもつまらなすぎる芸人だが一周回ってかえって面白く感じられる』
・『あまりにも現職がきつすぎるデザインだが一周回って好きになってきた』
・『ヘタクソな絵も常識レベルを超えると一周回って個性に思えてくる』

「一周回って」の類語や言いかえ

・逆に
「通常の価値観や評価とは逆転した価値を認めること」という意味の言葉です。

面白くなさすぎて面白く感じられることを「逆に面白い」、誰が見てもナシだと思うからこそやる価値が有あるのを「逆にアリ」というように本来の価値観とは逆の評価を下すことを指します。

まとめ

「一周回って」はテレビ番組のタイトルにも使われるほど一般層にも浸透している表現です。

時代性や価値観など厳然とした基準がなく巡るものに対して用いられる表現なので意味を知って使いこなしてください。

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