近代の特に日本においては「ブルジョア」という言葉は上品なお金持ちのような意味で使われることが多くなっています。
それでは、この「ブルジョア」とは本当はどういう意味でしょうか。
また、「ブルジョワ」とは、どう違うのでしょうか。
この記事では、「ブルジョア」と「ブルジョワ」の違いを分かりやすく説明していきます。
「ブルジョア」とは?
「ブルジョア」とは、もともとはフランス語の「bourgeoisie」の単数形の「bourgeoi」をカタカナ表記したもので、本来は貴族でも農民でもない「中産階級」の人たちのことを読んでいた言葉です。
しかし、近代においては。
貴族が少数であるために、結局は上流階級を表す言葉になってしまっています。
「ブルジョワ」とは?
「ブルジョワ」とは、意味や成り立ちに関しては前述の「ブルジョア」と全く同じで、フランス語の「bourgeoi」をカタカナ表記したものです。
フランス語の「oi」の発音が「オワ」に近いためにこの表記を使っています。
「ブルジョア」と「ブルジョワ」の違い
「ブルジョア」と「ブルジョワ」の違いを、分かりやすく解説します。
この2つは、前述のようにヨーロッパの階級社会における中産階級を表す言葉であるのは同じです。
では何が違うのでしょうか。
この2つの違いを最も簡単に説明するなら、「ブルジョア」と「ブルジョワ」は単にカタカナの表記が違うだけで全く同じ言葉ということになります。
なぜこの2つの表記が生まれたかに関しては、結局は、慣習、歴史、と原語の発音に似ているかどうかの総合的な理由だと思われます。
「ブルジョア」の例文
・『「ブルジョア」とは主にヨーロッパの中産階級のこと、特に商人のことを指す言葉です』
・『「ブルジョア」とは今ではお金持ちのことを指す言葉になってしまっています』
「ブルジョワ」の例文
・『「ブルジョワ」とは本来は単数なので、「ブルジョワジー」が正しい言い方です』
・『「ブルジョワ」の「ョワ」の表記は「オードトワレ」の「トワ」と同じ理屈です』
まとめ
この記事では、「ブルジョア」と「ブルジョワ」の違いを、解説してきました。
ここまで解説してきたように、そもそも「ブルジョワ」という言葉は貴族階級へのアンチテーゼとして生まれたものであったはずなのに、結局はお金持ちの特権階級のことのように使われるようになったのはその「ブルジョワ」たちが富を蓄えていったことが原因だと考えられています。