この記事では、「サブリミナル効果」と「プライミング効果」の違いを分かりやすく説明していきます。
「サブリミナル効果」とは?
「サブリミナル」とは、「潜在意識の」という意味の言葉で、心理学に関する用語です。
「サブリミナル効果」は、潜在意識に直接働きかけ、意識や行動に影響を与える効果を指しています。
視覚・聴覚・触覚の3つに対して効果があるとされ、無意識のうちに影響を受けてしまう危険性から、海外や日本でも「サブリミナル効果」を用いた広告や映像・音楽作品の製作や放送が禁じられています。
「プライミング効果」とは?
「プライム」という言葉は「刺激」という意味合いがあり、「プライミング」とは事前に与える、または与えられた「刺激」を指し、心理学に関する用語です。
事前に受けた刺激や情報によって、その後の行動に対して無意識の内に影響を受ける場合があり、これを「プライミング効果」といいます。
例えば、有名な心理テストとして、サンタクロースの服の色を質問し、続けて、今思い浮かぶフルーツ名を質問すると、多くのケースで「リンゴ」という答えが返ってくる、こういった現象は「プライミング効果」によるものであるという研究結果があります。
「サブリミナル効果」と「プライミング効果」の違い
「サブリミナル効果」と「プライミング効果」は、どちらも心理学用語で、潜在意識に働きかける効果があります。
「サブリミナル効果」は、視聴者側の承諾を得ずに無意識の内に行動に影響を与えることが危険視され、その使用を禁じられていますが、ブランドロゴなどに隠しメッセージとして意味合いを持たせることで印象付ける手法は「サブリミナル・ブランドシンボル」と呼ばれ、多くの企業が使用しています。
これは、無意識の内に潜在意識に働きかけるものではないとして、問題なく用いることができます。
一方の「プライミング効果」は、事前の刺激や情報によってその後の行動に促進や抑制の効果を与えるものですが、例えば、クイズ番組の問題へのヒントに用いられたり、あらかじめ買い物リストを用意してからスーパーに出掛けることで余計な買い物をせずに済むといった、日常的な行動心理にうまく活用することができます。
まとめ
いかがでしたか。
「サブリミナル効果」と「プライミング効果」は、どちらもの理学で使われている言葉ですが、その効果には違いがあります。
潜在意識をコントロールされてしまうと聞くと少し怖い気がしますが、行動心理学という観点に基づき多くのビジネスが成功している例もあるわけです。