世の中の全ての事象はエントロピー増大の法則に支配されているという話を聞くことがあります。
しかし、それはどういうことだと言われると声明できる人は多くはないでしょう。
それでは、そもそもこの「エントロピー」とはなんなのでしょうか。
この記事では、「エントロピー」と「エンタルピー」の違いを分かりやすく説明していきます。
「エントロピー」とは?
「エントロピー」という言葉は、英語の「entoropy」から来ていて、意味としては「秩序がない状態」のことを言います。
一番わかりやすいのは「エントロピー増大の法則」であり、これは「自然界は、何もしなければエントロピーが増大の方向に変化する」ということです。
これは「自然は無秩序な状態に変化してゆく」と言い換えることができます。
英語の「entropy」は「en」がエネルギーを表し、「tropy」はギリシア語で変化を意味します。
つまり、「エントロピー」とは「エネルギーの変化」であると言えるでしょう。
「エンタルピー」とは?
「エンタルピー」とは英語の「enthalpy」であり、熱力学の用語です。
「enthalpy」の「en」は「内部」、「thalpy」は「熱」の意味なので、合わせて「内部に持つ熱の量」のことということになります。
「エントロピー」と「エンタルピー」の違い
「エントロピー」と「エンタルピー」の違いを、分かりやすく解説します。
前述のように、この2つの言葉は似ていますが、全く違う言葉で、もちろん意味も違います。
「エントロピー」は複数の分野で使われていますので、両方を熱力学の状態を表す数値として見てみましょう。
例えば単純化すると、ある一定の条件下で外部に熱を放出すると「エンタルピー」は下がり、「エントロピー」は大きくなります。
逆に、熱を受け取ると「エンタルピー」は上がり、「エントロピー」は減少します。
しかし、そもそもこの2つは全く次元の違う言葉なので、この比較も実は正確ではありません。
まとめ
「エンタルピー」が、一般の人にとっては全く馴染みがないのに比べて「エントロピー」という言葉は非常によく使われます。
多くの場合は概念的な意味で使われ、物事が元には戻らないというニュアンスを伝えることが多いと言えます。