ビジネスでは、自分だけでなく相手を気遣うことも必要です。
「ご都合のよい日をお教えください」というフレーズもその気遣いを示すものであり、これよりその意味や使い方について詳しく解説していきます。
「ご都合のよい日をお教えください」とは?
まず考えなくてはならないのは、「ご都合」の「都合」に関してでしょう。
「都合」は「つごう」と読み、一般的に「事情」や「具合の良し悪し」、「(予定の)調整」、「やりくり」などを意味しています。
この場合の「都合」は、「(相手にとって)具合が良い」という意味です。
次に「お教えください」は、相手に「教えてほしい」時の敬語表現である「教えて下さい」を更に強い敬語表現にしたものです。
全体としては、「相手の具合の良い日を教えてほしい」という意味の敬語表現となります。
「ご都合のよい日をお教えください」のビジネスでの使い方や使われ方、使うときの注意点
自分のために相手に時間を取って欲しい時に、日時については相手の要望をまず聞くというスタンスのフレーズです。
相手に寄り添うことで、自分の依頼についても円滑に受け入れてもらいたいという意図が隠されています。
当然ながら、このフレーズの前には、依頼についての具体的な内容が表現されているはずです。
「ご都合のよい日をお教えください」
それでは、このフレーズが出てくる実例を挙げてみましょう。
・『先日の取引内容について説明させていただきたいのですが、ご都合のよい日をお教えください』
・『忘年会の開催を計画しておりますが、ご都合のよい日をお教えください』
「ご都合のよい日をお教えください」の類語を使用した言いかえ
まず、「ご都合」に該当する類語ですが、既に出ている「具合」「ぐあい」での言いかえ自体問題はないものの、あまり一般的な表現ではないので、別の言いかえ表現を考えたいと思います。
その場合、「ご都合のよい日」という部分全体を、「(相手の)お時間をいただける日」という形で表現する言いかえが、割と使われる表現の1つです。
「お教えください」の部分は敬語表現を弱めて「教えてください」も可能ですが、相手に依頼している以上、少なくとも敬語表現を弱める方向は適切ではないかもしれません。
より敬語表現を強めて、「お教えいただきたく存じます」などとする方が無難です。
これを踏まえると、「お時間をいただける日をお教えいただきたく存じます」となります。
ただし、「を」や「いただく」が重なってしつこい印象があるので、省略可能な「を」を省略し、前者の「いただく」を「頂戴する」「ちょうだいする」で言いかえて、「お時間頂戴できる日をお教えいただきたく存じます」とすることも考えられます。
また、相手が親しい場合など、「スケジュールに空きのある日を教えてください」と言ったカジュアルな表現も考えられますが、ビジネスでの安易な使用は控えましょう。
まとめ
「ご都合のよい日をお教えください」は、自分のために相手に時間を取ってもらいたい時、まず相手のスケジュールに合わせることで、自分の依頼を円滑に受け入れてもらえるようにする配慮のためのフレーズです。